内科医 橋本将吉(ドクターハッシー)が
運営する健康情報サイト

健康ジャーナル

2025.09.18
カテゴリー:社員コラム

「よく噛むだけ」で体が変わる?咀嚼ダイエットの効果とコツ


ハシモトマサヨシ運営事務局の田中です!
いつも健康ジャーナルをご覧いただき、ありがとうございます。

「ダイエットしたいけれど、食事制限は苦手」「運動する時間がない」
そんな方におすすめしたいのが“咀嚼ダイエット”!

名前の通り、「よく噛んで食べる」だけ。

食べる回数や内容を無理に変えなくても、噛み方を変えるだけで体に変化が起こるという点が、現代人にとって魅力的なポイントです。

今回は、咀嚼の健康効果と、実際に取り入れやすい工夫をまとめました。

「よく噛む」となぜ痩せやすくなるのか?

咀嚼がダイエットに効果的な理由は、大きく3つあります。

【1】満腹中枢が刺激される

食事を始めてから約15〜20分で、脳の「満腹中枢」が働き始めると言われています。

よく噛んで時間をかけて食べることで、この満腹感を自然に得やすくなり、食べすぎを防げるのです。

【2】消化吸収がスムーズになる

しっかり噛むことで、食べ物が細かく砕かれ、唾液と混ざりやすくなります。

これにより、胃腸への負担が軽減され、栄養が吸収されやすくなります。

【3】代謝が上がる

咀嚼という行動そのものがエネルギーを使う「運動」でもあります。

研究によっては、咀嚼回数を増やすことで基礎代謝やエネルギー消費量がわずかに増えるという結果も出ています。

1口30回?実際にできる“噛む工夫”とは

「よく噛みましょう」と言われても、日常的に意識するのは意外と難しいもの。
咀嚼を増やすためには、“無理せず自然に回数を増やせる工夫”がカギになります。

以下は、今日からできる簡単な工夫です:

  • 1口目だけ30回を意識する:全部の口に気をつけるのではなく、最初だけ意識すると自然とゆっくりペースに
  • 飲み物で流し込まない:咀嚼を飛ばしてしまわないように、食事中の水分摂取を控えめにする
  • 歯ごたえのある食材を選ぶ:ごぼう、れんこん、きのこ、海藻などは噛む回数が自然と増えやすい
  • 箸を置くタイミングを決める:1口ごとに箸を置くだけで、噛む回数が増える傾向に

これらはすべて、食べる量や内容を制限せずに行える習慣です。

咀嚼がもたらすダイエット以外のメリット

よく噛むことには、ダイエットだけでなく、さまざまな健康メリットがあります。

  • 虫歯・歯周病予防:唾液の分泌が増えることで、口内環境が整う
  • 集中力アップ:咀嚼には脳を活性化する働きがあり、仕事や学習の効率にもプラス
  • ストレス軽減:噛む行為自体がリズム運動となり、リラックス効果があるとされます
  • 顔まわりの筋肉の引き締め:表情筋を使うことで、フェイスラインやたるみのケアにも期待

つまり、「よく噛む」ことは、内側と外側の両方から健康を整える習慣だといえます!!

「噛む力」は年齢とともに落ちる?

近年では、若い世代でも「噛む力」が低下しているというデータがあります。
その背景には、柔らかい食事が増えたことや、時間に追われて食べることが多くなった現代の食生活があります。

噛む力や習慣は、「意識しないとどんどん衰えてしまう」部分でもあります。
だからこそ、“今”のうちに噛む習慣を見直すことが、将来の健康投資につながるのです。

噛むだけなら、誰でも今日からできる

運動や食事制限は続けるのが大変ですが、「よく噛む」という行為は
今日の食事からすぐに始められる“最小の習慣”です。

1食につき3分、5分でも、ゆっくり噛む時間を持つだけで、心にも体にも違いが出てきます。

「ダイエットしたいけど、無理したくない」
そんな方は、まず“よく噛む”ことから始めてみませんか?