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健康ジャーナル

2025.06.12
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マダニはどこにでもいる!?油断できない感染症のリスク

こんにちは、現役内科医の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。
春から秋にかけて活発に活動するのが「マダニ

私たちの身近な公園や庭先にも潜んでいます。

マダニに咬まれると、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)や日本紅斑熱など、命に関わる感染症を引き起こすことがあるのをご存じでしょうか。
特に子どもや高齢者のいる家庭では、予防と早期発見、そして適切な対応がとても重要です。

最近では、福岡県や高知県、鳥取県など全国各地でマダニによる感染症の患者が増加し、命を落とす事例も報告されています。
正しい知識を持ち、日々の暮らしの中に予防策を取り入れることで、安心して自然と触れ合うことができます。

ぜひ最後までご覧ください!

1.マダニとは?感染症の症状につながる“吸血生物”の正体

マダニは、ダニの仲間の一種で、普段は3〜8mmほどの小さな体をしていますが、血を吸うと10mm以上に膨らむこともあります。主に草むらや野山、そしてペットの毛の中などに潜んでいて、人や動物の皮膚にしっかりと噛みつき、数日間にわたって血を吸い続けます。

この間、マダニは体内に持つウイルスや細菌を私たちや動物の体に運んでしまうことがあり、これが様々な感染症の原因になることがあります。特に春から秋にかけてはマダニの活動が活発になるため、この時期の注意がとても大切です。

マダニに噛まれてから数日後に、発熱や体のだるさなどの全身症状が現れることもありますが、単なる虫刺されと勘違いしてしまうと、感染症のサインを見逃してしまう恐れがあります。小さな異変でも油断せず、早めの対処を心がけましょう。

2.マダニが原因!感染症とその症状

マダニに咬まれると感染する病気には、いくつか種類があります。

いずれも発見と治療が大切です。症状や重症度などそれぞれ異なります。

次に原因や症状をわかりやすくまとめました。

病名原因潜伏期間主な症状重症化リスク・特徴
SFTS(重症熱性血小板減少症候群)SFTSウイルス約6〜14日・高熱(38℃以上)・嘔吐、下痢、腹痛・意識障害、出血症状高齢者・持病のある方・免疫が弱い方は重症化しやすい。致死率が高い(約30%)
日本紅斑熱リケッチア菌数日〜10日程度・発熱、頭痛、倦怠感・体や手足の発疹・刺し口(黒いかさぶた)適切な治療で回復するが、重症化する場合もある
ライム病ボレリア菌数日〜数週間・遊走性紅斑(特徴的な皮膚の赤み)・発熱、関節痛・神経症状(進行すると慢性化)早期治療が重要。慢性化すると治療が長引くこともある

まとめた病気の他にも、ペットにもうつる感染症があります。

犬や猫もマダニに咬まれることで「バベシア症」などの命に関わる感染症が発症することもありますので、注意が必要です!

3.知っておきたいマダニに咬まれたときの正しい対処・予防法

マダニに咬まれたときは、正しく対処する必要があります。

NG行動や正しい対処法、咬まれないための予防法などをまとめましたので、ぜひご活用ください!

✖やってはいけないNG行動

・指で無理やり引き抜く

・アルコールをかける。火であぶるなど自己流で処置する

※こうした行動は、マダニの口部分が皮膚に残ってしまったり、体液が体内に逆流して感染症リスクを高める危険性があります。

〇正しい対処法

・無理やり取ろうとせず、できるだけ早く皮膚科などの医療機関を受診しましょう

・医師が専用の器具を使って、安全にマダニを取り除きます

・除去後は、数日から2週間ほど発熱や体調不良が出ないか注意深く様子を見ることが大切です

●マダニに咬まれないための予防法

・草むらに入るときは、長袖・長ズボンで肌の露出を控えましょう

・首元、手首。足首もしっかり覆うと効果的です

・「ディート」や「イカリジン」を含む虫よけスプレーを使うと予防に役立ちます

・外出後は、衣類や体にマダニがついていないかよく確認しましょう

4.根本から整えるには「自分の健康バランス」を知ることから

私たちは、健康を保つために必要な力として、以下のような「5つの力」が大切だと考えています。

1.解毒力

2.免疫力

3.睡眠力

4.疲労回復力

5.若返り力

この5つの力は、日々の生活や年齢の影響によってバランスを崩しやすくなります。

そのため、「今の自分にはどの力が不足しているのか?」を知ることが、ムダのないセルフケアにつながります。

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5.マダニ対策は「知ること」「備えること」から

マダニは草むらや野山などに潜み、人に吸血して感染症を引き起こすことがあります。

特にSFTS(重症熱性血小板症候群)・日本紅斑熱・ライム病などは、発熱や倦怠感、発疹、消化器症状などの症状が現れます。

これらの初期症状に早く気づき、医療機関を受診することで重症化を防ぐことができます。

こうしたマダニ感染症は、何よりも予防が大切です。

草むらに入るときは長袖・長ズボンを着用・虫よけスプレーの活用・帰宅後の衣服や体をしっかり確認することが重要な予防策です。

もしマダニに咬まれた場合は、自己処置せず、すぐに医療機関を受診しましょう。

正しい知識・予防・冷静な対応が、自然のなかでも安心して過ごすための大きな力になります。

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