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健康ジャーナル

2025.05.06
カテゴリー:ニュース

五月病とは?内科医・橋本将吉が解説──めざましテレビ出演

こんにちは、内科医の橋本将吉です。
5月7日(水)、フジテレビ「めざましテレビ」に出演が決まり、「五月病」についてインタビューを受ける事になりましたのでご報告いたします。これまでの経験上、インタビューでは時間の都合でお話しきれないこともあり、またテレビは時間帯によって見れない方もいるかと思いますので、こちらで丁寧に詳しく解説したいと思います。

五月病は、油断していると回復に時間がかかってしまいます。しっかり知識を付けて、予防して頂ければと思います。


■ 五月病とは?

五月病とは、正式な医学用語や診断名ではありませんが、日本では昔から広く使われている言葉です。医学的には、適応障害や軽症のうつ状態、あるいは気象病(天候や気圧の変化が体調や気分に影響する状態)の一種と捉えられることがあります。

背景にあるのは、4月の新年度からの急激な生活変化です。入学、就職、転勤などで新しい人間関係や環境に適応しようと頑張ることで、知らず知らずのうちに心身にストレスが蓄積します。ゴールデンウィークという長期休暇で一度気が緩むと、それまで抱えていた疲労やストレスが一気に表面化し、心と体のバランスが崩れやすくなるのです。

具体的な症状としては以下のようなものが挙げられます:

  • 身体的症状:だるさ、倦怠感、頭痛、腹痛、食欲不振、睡眠障害(入眠困難・中途覚醒・早朝覚醒)
  • 精神的症状:意欲の低下、集中力の低下、気分の落ち込み、涙もろさ、イライラ感

特に今年(2025年)のような飛び石連休は、何度も休みと仕事・学校の切り替えを繰り返すため、体内リズムや心理的負担が増大し、例年以上に症状が強く現れる可能性があります。

また、医学的な視点で重要なのは、こうした症状が一時的な疲労回復で自然と改善するかどうかです。2週間以上、強い抑うつ感や無気力感が続く場合は、うつ病など別の疾患が隠れている可能性もあるため、医療機関の受診が必要です。

五月病は決して「怠け」や「甘え」ではなく、脳や自律神経の乱れによって起きる、れっきとした心身の不調です。しっかりとした理解と予防策が重要です。


■ 五月病の原因

五月病の原因は、主に3つの要素が絡み合っています。

  1. 心理的ストレスと適応の疲労
    新年度の4月は、新しい環境や人間関係に適応するため、知らず知らずのうちに心に大きな負荷がかかります。これを心理学では「適応ストレス」と呼びます。最初は緊張感や高揚感で乗り切れますが、ゴールデンウィークのような連休で一度気が緩むと、それまで我慢してきた疲労感や不安が一気に表面化しやすくなります。
  2. 体内時計(概日リズム)の乱れ
    私たちの体には、脳の視交叉上核という場所でコントロールされる「体内時計(サーカディアンリズム)」があります。これが睡眠・覚醒リズムやホルモン分泌、自律神経の働きと密接に関わっています。連休中の夜更かしや朝寝坊、不規則な生活が続くことでこのリズムが乱れると、日中の集中力低下や気分の落ち込み、だるさの原因になります。
  3. 自律神経のアンバランス
    自律神経は、私たちの心拍、血圧、消化、体温調整などを無意識にコントロールしている重要な神経です。緊張・活動を支える交感神経と、リラックス・休息を司る副交感神経のバランスが崩れると、心身の調整がうまくいかなくなります。特にこの時期は、気温や気圧の変化、生活リズムの乱れ、心理的ストレスが重なり、自律神経の働きが乱れやすくなります。

さらに脳内では、気分や意欲をコントロールするセロトニンやドーパミンといった神経伝達物質が減少しやすく、結果として抑うつ状態や無気力感を引き起こすことがあります。

重要なのは、こうした原因は「心の弱さ」ではなく、身体の調整機能の問題であるということです。だからこそ、「頑張れ」で解決せず、生活リズムの見直しや休息、必要に応じて医療のサポートが大切になります。


■ 五月病対策のポイント

  1. 生活リズムを整える
     起床・就寝時間を毎日一定に保つ。特に朝はカーテンを開け、しっかり朝日を浴びることで体内時計をリセットしましょう。
  2. 睡眠の質を高める
     寝る前1時間はスマホ・PCを控え、温かい飲み物や入浴でリラックスを。睡眠時間より「眠りの質」を意識してください。
  3. 軽い運動・ストレッチ
     朝の簡単なストレッチ、深呼吸、肩回しで血行を促進。ウォーキングや散歩もおすすめです。
  4. 無理をしない
     やる気が出ない時は「それでいい」と受け止め、無理に頑張ろうとしないことが大切です。

■ 五月病対策のもう一歩──リラックスアイテムの活用

■ 五月病対策のポイント

五月病の予防と改善には、「生活リズムを整える」「心と体の回復を助ける行動をとる」ことが基本です。具体的には以下のような対策が有効です。


  1. 生活リズムを整える
    私たちの体は、朝起きて太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされます。毎朝同じ時間に起床し、カーテンを開けて自然光を浴びることを意識しましょう。これにより、夜になると自然に眠気を感じられるリズムが作られ、睡眠の質も向上します。

  1. 睡眠の質を高める
    就寝1時間前からはスマートフォンやパソコンなどの強い光を避け、心を落ち着ける時間を持ちましょう。温かい飲み物やぬるめのお風呂、読書などのリラックス習慣が効果的です。量より質を重視し、眠りの深さを意識することが大切です。

  1. 軽い運動・ストレッチを取り入れる
    朝起きたら簡単なストレッチをして体を目覚めさせましょう。肩回しや首のストレッチ、深呼吸だけでも自律神経が整いやすくなります。また、日中に10~20分の散歩や軽い運動を取り入れることで、血流が促進され、気分のリフレッシュにつながります。

  1. 無理をしない、休む勇気を持つ
    気分が落ち込んでいるとき、やる気が出ないときは「そんな日もある」と受け入れることが大切です。「頑張らなきゃ」と自分を追い詰めるのではなく、ペースを落として一息つくことで心身の回復が促されます。

  1. リラックスできる時間をつくる
    心と体をリセットする時間を意識的に作ることが重要です。私がお勧めしたいのは、
    ハシモトマサヨシブランドの入浴料『いい湯ジャーです。

『いい湯ジャー』は、医学的な視点から「自律神経を整える入浴」をテーマに開発しました。香りや温浴効果で副交感神経を優位にし、寝つきやすい体に導きます。入浴後は部屋の明かりを落とし、穏やかな気持ちで眠りにつくことで、翌朝のリフレッシュ感が違ってくるはずです。

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■ 5月病のまとめ

五月病は決して珍しいことではありません。
「自分だけだ」と思い込まず、まずは生活を見直し、リズムを整えることが第一歩です。
もし2週間以上、強い気分の落ち込みや不眠が続く場合は、専門の医療機関に相談してください。

今回のめざましテレビ出演をきっかけに、皆さんが少しでも自分の心と体を大切にできるようになれば嬉しいです。

引き続き、ハシモトマサヨシ公式サイトでも健康情報を発信していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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