こんにちは。現役内科医の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。
梅雨入りの時期になると「まだそこまで熱くないから熱中症の心配は少ない」と思っていませんか?
しかし実は梅雨入りの時期、気温がそれほど高くなくても、湿度の高さによって体調不良を引き起こす「梅雨型熱中症」に注意が必要です。
最近の専門家の意見では、梅雨の時期に体が最も負担を感じるのは気温ではなく「湿度」であり、その高い湿度が脱水症状や熱中症のリスクを増加させると指摘されています。
特に問題なのは「かくれ脱水」と呼ばれる、自覚症状のない水分不足が静かに進行してしまう点です。
たとえば、汗をかいていないと思っていても、湿度が高いために体内で熱がこもりやすくなり、体温がうまく下がらずに疲労感や倦怠感を引き起こすことがあります。
しかも、脱水状態であっても喉の渇きを感じにくいため、水分補給が遅れがちになるのです。
今回はそんな「梅雨型熱中症」について解説していきます。
ぜひ、最後までご覧ください!
梅雨型熱中症は、気温がまだ低い梅雨入り直後であっても、湿度の高さにより汗が蒸発しにくくなり、体温調整がうまくできないことで起こる熱中症の一種です。
梅雨入りの時期は、体調不良や脱水症状を自覚しにくく、知らず知らずのうちに進行するため「かくれ脱水」と呼ばれる状態に陥るケースが多いことが報告されています。
●主な原因
・室内の湿度が80%以上になると、汗が蒸発しずらくなり体の放熱ができず、体内に熱がこもってしまう
・体がまだ暑さに慣れておらず、体温調整機能が十分に働かない
・室内の換気が不十分だと、高湿度の環境が長時間続くことになり、梅雨型熱中症の一要因になる
●代表的な症状
・倦怠感、頭痛、めまい
・吐き気、立ちくらみ、集中力の低下
・緩やかな消化不良や食欲不振など、体調不良につながる症状
●湿度が体力を奪う理由
私たちの体は、汗をかき、その汗が蒸発する際に生じる「気化熱」によって体温を下げ、体を涼しく保とうとしています。
ところが、梅雨のような湿度の高い環境では、空気中にすでに多くの水分が含まれているため、汗がうまく蒸発できず、体内に熱がこもりやすくなってしまいます。
こうして体の熱がうまく逃げないことで、疲労感や頭の重さ、だるさといった「体調不良」を感じやすくなります。
これは「熱あたり」とも呼ばれる、軽い熱中症の一種であり、梅雨時期に特に注意が必要な症状です。
●冷房よりも除湿が重要!
熱中症対策というと、冷房が真っ先に思い浮かびますが、実は湿度の管理が重要なカギとなります!
室内の湿度を60%以下に保つことで、汗の蒸発がスムーズに行われ、体温調整がしやすくなるとされています。
そのため、梅雨型熱中症を予防するには、冷房を下げるよりも、除湿モードの活用や除湿機の使用で湿度をコントロールすることが効果的です。
特に閉め切った部屋では湿気がこもりやすいため、定期的な換気も忘れずに行いましょう!
自覚の少ない「かくれ脱水」には要注意です!
梅雨型熱中症の大きなリスクの一つが「かくれ脱水」です。
これは自覚症状がほとんどないまま、体内の水分がじわじわと失われていく脱水状態を指します。
最近の報道でも、本人の気づかないうちに脱水症状が進行し、体調不良や本格的な熱中症につながると警鐘を鳴らしています。
水分不足が進行すると「頭痛」「倦怠感」「集中力の低下」といった不調が現れ、仕事や勉強のパフォーマンスにも影響を与えることがあります。
「なんとなくだるい」「やる気が出ない」といった症状は、単なる疲労ではなく、隠れた脱水が原因かもしれません。
「かくれ脱水」が見逃されやすい時間帯
実は、かくれ脱水が起こりやすいのが、入浴後と就寝中の時間帯です。
●入浴後
高温多湿の環境であるため、知らず知らずのうちに大量の汗をかいています。
ところが、お風呂上がりはリラックスしてしまい、水分補給を忘れてしまいがち。お風呂上がりのビールも最高においしいですが、アルコールは水分補給にならないので要注意です!
入浴後のタイミングを逃すと、体は脱水症状のまま過ごすことになってしまいます。
●就寝中
人は寝ている間にも無意識に汗をかいており、コップ一杯(200ml)以上の水分を失われることがあります。
朝起きたときに「頭が重い」「体がだるい」と体調不良を感じてしまうのは、夜間の脱水が影響している可能性があります。
こうした時間帯に水分補給を意識するだけでも、梅雨型熱中症のリスクを大きく減らすことができます!
私たちは、健康を保つために必要な力として、以下のような「5つの力」が大切だと考えています。
1.解毒力
2.免疫力
3.睡眠力
4.疲労回復力
5.若返り力
この5つの力は、日々の生活や年齢の影響によってバランスを崩しやすくなります。
そのため、「今の自分にはどの力が不足しているのか?」を知ることが、ムダのないセルフケアにつながります。
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花粉症が年々つらくなる
睡眠や肌の不調が気になる
そんな方は、まずは“自分を知る”ことからはじめてみてください。
湿度の高くなる梅雨入りの時期、日々のちょっとした心がけが、熱中症や体調不良の予防につながります。次のポイントを意識して、梅雨を元気に乗り切りましょう!
・喉が渇く前に、こまめに水分補給
・室内は除湿モードで、湿度を60%以下にキープ
・入浴後・就寝前後はコップ一杯の水を習慣に!
・「なんとなくの不調」を見逃さない!
だるさ・頭痛・食欲低下などは、かくれ脱水のサインかもしれません。
梅雨入り時期の湿度に注意し、正しく対処することが、皆さんと皆さんの家族を守る第一歩になります。。梅雨型熱中症を正しく理解し、今のうちからしっかりと備えておくことが大切です。
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