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健康ジャーナル

2026.02.05
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【医師解説】ノロウイルスの「感染経路」と「正しい対策」とは?

こんにちは、現役内科医の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。

先日、福岡市中央区の保育施設で0歳から5歳の園児11人が、おう吐や下痢といった辛い症状を訴える集団発生のニュースがありました。その原因を詳しく調べたところ、1人の園児からノロウイルスが検出されたとのことです。

ノロウイルスによる感染経路は非常に多岐にわたり、かつその力は極めて強力です。
そのため、ご家庭内においても、わずかな油断が原因となって、あっという間に家族全員へ広がってしまう恐れがあります。

特に、子どもが触れるおもちゃやドアノブなどを介した「接触」による感染経路や、おう吐物の処理時に舞い上がる飛沫が原因となる感染経路など、目に見えない場所から入り込んでくるのがこのウイルスの厄介なところです。

今回は、そんな恐ろしいノロウイルスの具体的な感染経路の正体と、その原因を元から断つための正しい対策について詳しく解説します。

今まさにノロウイルスが発生・流行しやすい時期を迎えています。
「もしも」の時に家族を守るための重要な知識となりますので、ぜひ最後までご覧いただきたい内容です。

なぜ「ノロウイルス」は冬に猛威を振るうのか?

ノロウイルスが冬に流行する大きな原因の一つは、このウイルスが寒さや乾燥に非常に強く、わずかな量でも体内に侵入すると激しい症状を引き起こす力を持っているからです。

主な感染経路としては、ウイルスが付着した食品を口にする「経口感染」や、感染した人の便や吐物から広がる「接触感染」があります。
特に保育施設のように小さなお子様が触れ合う場所では、目に見えないウイルスが感染経路となって、一気に拡大してしまうことが集団発生の直接的な原因となります。

見逃せないノロウイルスの「症状」と、その後の注意点

ノロウイルスの主な症状は、突然の激しいおう吐、下痢、そして腹痛です。

  • 激しいおう吐と下痢 原因
    →菌が体内に侵入してから1〜2日後、急激に症状が現れます。お子様の場合、何度も吐いてしまう症状に驚かれるかもしれませんが、これは身体が原因物質を外に出そうとしている反応でもあります。
  • 脱水症状への警戒

→ 激しい症状が続くと、身体の水分が失われ、脱水状態に陥るのが一番の懸念点です。ぐったりしている、おしっこが出ないなどの症状があれば、速やかに受診を検討してください。

  • 症状が消えた後もウイルスは潜んでいる
    →ここが最も大切なポイントですが、吐き気などの症状が治まった後も、数日間から長い場合は1ヶ月近く、便の中にノロウイルスが排出され続けます。症状がないからと油断することが、二次感染の大きな原因となってしまうのです。

徹底したい「感染経路」の遮断術とは?

ノロウイルスの感染経路を断ち切るためには、アルコール消毒だけでは不十分な場合があることを知っていますでしょうか?

  1. 石けんによる「物理的な除去」 

ノロウイルスそのものを倒すには、流水と石けんで指先までしっかり洗い、ウイルスを物理的に洗い流すことが最も有効な対策です。

  1. 汚物処理が最大の感染経路

お子様が吐いてしまった際、その処理中の飛沫が感染経路となります。処理する際は使い捨て手袋やマスクを着用し、塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)で消毒することが、原因ウイルスを死滅させる鍵となります。

  1. 食品の加熱処理 

→二枚貝などの調理が原因となるケースも多いため、中心部まで85~90℃で90秒以上加熱するよう心がけましょう。

最後に

ノロウイルスによる激しい症状は、本人にとっても、見守るご家族にとっても本当に辛いものです。
どれだけ気をつけていても、ノロウイルスの強力な感染経路を100%防ぐのは医師であっても難しいことなのです。

もしご家族に症状が出てしまったら、まずは「二次感染を防ぐ対策」を一つずつ行い、ゆっくりと身体を休ませてあげてください。
経口補水液を少しずつ摂るなど、身体を労わるケアの積み重ねが、一番の回復への近道となります。

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参考:テレビ西日本

【執筆者】内科医 橋本将吉(ハシモトマサヨシ)
内科医。高齢者向けの訪問診療『東京むさしのクリニック』院長。2011年に「全ての世代が安心して生活できる人生に」という理念の元、株式会社リーフェホールディングス(旧株式会社リーフェ)を設立。将来の医師を育てる医学生向けの個別指導塾『医学生道場』の運営や、自らが『ドクターハッシー(内科医 橋本将吉)』というYouTubeで健康教育を行う。2022年9月に、健康や医学を医師から学ぶ事のできるサービス『ヘルスケアアカデミー』をリリース。ヘルスケアアカデミー事業の一環として企業や学校等でセミナーを開催している。また、2023年11月には現役の医師目線で日々を健康に暮らすためのアイテムを扱うライフスタイルブランド「ハシモトマサヨシ」を立ち上げ、健康に対する知識を発信しながら商品を展開している。「めざましテレビ」「ホンマでっか!TV」など多数のテレビ番組の出演、「世界一受けたい授業」「林修の今、知りたいでしょ!」など、人気番組の医療監修を手掛け、著書に『薬のトリセツ』(自由国民社)『「老いても元気な人」と「どんどん衰えていく人」ではなにが違うのか』(アスコム)などがある。
リーフェホールディングス:https://li-fe.co.jp/
ヘルスケアアカデミー:https://healthcare-academy.co.jp/
ハシモトマサヨシ:https://hashimotomasayoshi.co.jp/