こんにちは、現役内科医の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。
「虫が飛んでいるように見える」「瞬きしても消えない黒い点がある」
そんな経験をしたことはありませんか?
スマートフォンやパソコンを見る時間が長くなった現代。こうした目の違和感を訴える人が増えてきています。
実はその正体は、多くの場合「飛蚊症(ひぶんしょう)」という目の症状なんです!
この飛蚊症は、目の奥にある硝子体と深く関係しています。
年齢に関係なく、誰にでも起こる可能性のある症状で、気にしなくてよいものもありますが、なかには注意が必要な場合も存在します。
今回は「飛蚊症」の原因・症状・硝子体との関係について解説します。
「最近ちょっと目が変かも?」と感じている方は、ぜひ参考にしてください!
皆さん「飛蚊症」という言葉を聞いたことはありますでしょうか?
この症状は多くの方が経験する可能性のある目の変化です。
飛蚊症という名前から「何かが目のなかを飛んでいるのでは?」と感じるかもしれませんが、実際はそう単純ではないんです!
この症状には、目の奥になる「硝子体(しょうしたい)」と、脳の働きが深く関係しています。
硝子体とは、眼球の大部分を満たしている透明なゼリー状の組織で、若いうちはとてもなめらかで澄んでいます。
しかし、加齢・疲労・ストレスなどにより、この硝子体のなかに微細な濁りや繊維状の変化が生じることがあります。
この濁りが網膜(視界を感知する役割)に影を落とし、その影を脳が視界情報として処理した結果、「黒いモヤ」として見えるという症状を引き起こします。
つまり、私たちが「目のなかに何かある」と感じる飛蚊症の像は、実際には実在するものではなく、脳が受け取った情報をもとに「見えている」にすぎません。
このように、飛蚊症は単なる目の異常だけではなく、視界情報を処理する脳の働きと密接に関わっている症状なのです。
「若いのに飛蚊症?」と驚かれることもあるかもしれませんが、実は近年、若い世代で飛蚊症の症状を訴える方が増えています、
その背景には、スマートフォンやパソコンの長時間使用、慢性的なストレス、そして睡眠不足といった現代ならではの生活習慣が関係しています。
目を酷使し続けることで、眼精疲労だけでなく、自律神経のバランスが乱れやすくなります。結果として目の奥にある「硝子体」の老化や収縮が通常よりも早まってしまうことがあるのです。
さらに、ストレスによって全身の血流が低下すると、目の血流も悪くなり、飛蚊症の症状が強く現れることもあります。
「まだ若いから」と安心せず、日頃の生活習慣や目の使い方を見直すことが、飛蚊症の予防や悪化の防止につながります。
視界に現れる黒い影や線。その「見える位置」が、そのまま網膜の異常箇所だと思っていませんか?
しかし実際には、飛蚊症による影は、目に入る光の屈折の仕方や、それを脳がどう処理するかによって「見えている場所」と「濁りがある実際の位置」がずれていることがあります。
たとえば、視界の上の方に影が見える場合でも、その濁りは硝子体の下の方にあるということも珍しくありません。
このようなずれがあるため「視界の端だから気にしなくて大丈夫」と自己判断するのは注意が必要です。
一見軽い症状でも、網膜剥離(網膜が眼球の壁から剝がれてしまう病気)などの重篤な目の疾患が隠れている場合もあります。
気になる変化を感じたときは、早めに眼科を受診しましょう!
飛蚊症の多くは、加齢や硝子体の自然な変化による「生理的飛蚊症」と呼ばれるもので、特別な治療を必要としないことがほとんどです。
しかし、なかには重大な目の病気の前触れとして現れる「注意すべき飛蚊症」も存在します。
次のような症状がある場合は、決して様子を見ず、できるだけ早く眼科を受診してください。
●黒い影やモヤの数が急に増えた
●ぴかっと光が走るように見える(光視症)
●視野の一部が欠ける、あるいは黒くなったように感じる
これらは「網膜剥離」や「硝子体出血」などの深刻な病気のサインかもしれません。
放置すると、視力に深刻なダメージを残すこともあるため、早期発見・早期治療が何よりも大切です。
たとえ日常的な飛蚊症であっても「いつもと違う」と感じたらそれはSOSのサインかもしれません!
私たちは、健康を保つために必要な力として、以下のような「5つの力」が大切だと考えています。
1.解毒力
2.免疫力
3.睡眠力
4.疲労回復力
5.若返り力
この5つの力は、日々の生活や年齢の影響によってバランスを崩しやすくなります。
そのため、「今の自分にはどの力が不足しているのか?」を知ることが、ムダのないセルフケアにつながります。
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花粉症が年々つらくなる
睡眠や肌の不調が気になる
そんな方は、まずは“自分を知る”ことからはじめてみてください。
飛蚊症は、年齢問わず、誰にでも起こりうる目の変化です。
多くは加齢や軽度の濁りによる一時的な現象で、心配のいらないケースがほとんどですが、ときには重大な病気の前兆となることがあります。
だからこそ、日頃から「目の変化」に気づける感覚を大切にすることが、目の健康を守る一歩です。
①いつもと違う影や光が見えたら、まずは眼科で相談を。
②スマホやパソコンの長時間の使用は目の負担の大きな要因です。
③ストレスの蓄積や睡眠不足も、飛蚊症の悪化に関わることがあります。
「よくあることだから」「そのうち消えるだろう」と見過ごさず、自分の体と丁寧に向き合っていただきたいです。
あなたの大切な目のために、ぜひこの機会に目を労わる習慣を始めてみてください!
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