
こんにちは。現役内科医の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。
これからの時期に増えてくるのが、マイコプラズマ肺炎です。
マイコプラズマ肺炎は、一般的な肺炎とは異なり、症状だけでは診断がとても難しい感染症です。
なぜなら、マイコプラズマ肺炎は熱がなくても、肺の音がきれいでも感染しているケースが非常に多いからです。
「咳が続くのに発熱がないから様子を見た」
「元気だから大丈夫だと思った」
そんな背景から、マイコプラズマ肺炎は気づかれにくく、周囲に広がる原因になりやすい感染症のひとつです。
今回は、マイコプラズマ肺炎について詳しく解説していきたいと思います。
ぜひ、最後までご覧ください!
マイコプラズマ肺炎とは、マイコプラズマという細菌とウイルスの中間のような微生物が原因で起こる肺炎です。
しかし、このマイコプラズマ肺炎は「見つけにくい肺炎」として知られています。
見つけにくい理由は大きく4つあります。
通常の肺炎で聴こえる“ゴロゴロ・ゼーゼー”といった音が、マイコプラズマ肺炎ではほとんど聴こえません。
そのため、診察だけでは肺炎だと判断しにくいのが特徴です。
肺炎と聞くと高熱をイメージしがちですが、マイコプラズマ肺炎は無熱・微熱のまま進行する症状が多く、見逃されやすい原因になります。
咳という症状が2〜3週間以上続くことが多く、風邪の延長と勘違いされることも多いです。
迅速検査は精度が低く、抗体検査は時間がかかるため、症状・原因・期間を総合的に見て判断する必要があります。

マイコプラズマ肺炎の原因は“飛沫感染”と“接触感染”です。
とくに咳が長引くため、感染期間が長く、家庭や学校で広がりやすいことが特徴です。
マイコプラズマ肺炎は、症状が軽く見えるのに感染力は高いという“ギャップ”が問題の感染症です。
マイコプラズマ肺炎が「治りにくい」と言われる理由は、 使う薬の種類によって効いたり効かなかったりするからです。
ふつうの風邪や肺炎でよく使う“よくある抗生物質”は、マイコプラズマにはほとんど効きません。
そのため、マイコプラズマ専用の薬を選ぶ必要があります。
ところが最近、特に子どもの間で「その専用の薬が効きにくいタイプのマイコプラズマ」
が増えていることが問題になっています。
この“薬が効きにくいタイプ”がいるせいで、治療してもなかなか咳が治らなかったり、 薬を変更する必要が出てきたりするのです。
マイコプラズマ肺炎の治療が難しい原因をまとめると・・・
これらを理由に、マイコプラズマ肺炎は治療が難しいと言われているのです。
マイコプラズマ肺炎の特徴は、症状の強さでは判断できないこと。
そのため、重要なのはどれくらい咳が続いているか(期間)です。
マイコプラズマ肺炎は、肺炎でありながら症状が軽く見えることが最大の落とし穴です。
発熱がなく、肺の音がきれいで、元気に見える。
そんな“典型的ではない肺炎”だからこそ気づかれにくく、感染が広がりやすくなっています。
しかし・・・
これらを理解すれば、早めに対処することができます。
少しでも「おかしいな」と感じたら、症状の強さではなく“続いている期間”を目安に、無理をせず早めに受診していただけたらと思います。

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