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健康ジャーナル

2025.07.25
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「これって更年期障害?」不安を感じたあなたへ

こんにちは。現役内科医の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。

40代半ばを過ぎた頃から「なんだか体がだるい」「急に汗が吹き出す」「気分が沈んで何もやる気が出ない」…そんな女性特有の体調の変化を感じることはありませんか?

それ「もしかして更年期障害かも?」と感じている方も少なくないでしょう。

けれど「更年期障害って一体どんなもの?」「まだ自分には早いんじゃない?」「病気なの?」と、はっきりとした答えが見えずに不安なまま日々を過ごしている女性も多いのではないでしょうか?

今回は、更年期障害の代表的な症状やセルフチェック方法をわかりやすくご紹介します。今の不調の正体を知ることで、少しでも安心していただけるきっかけになれば幸いです。

1.更年期障害とは?

更年期障害とは、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な減少により、心や身体にさまざまな不調が現れる状態のことをいいます。

閉経を挟んだ前後約10年の時期(一般的に45〜55歳)を「更年期」と呼びます。

この時期、多くの女性が心や身体の変化を感じることになりますが、その不調の程度や症状は人によって大きく異なります。また「誰にも相談できない」「こんなにしんどいのに理解してもらえない」と孤独を感じる方も少なくありません。

2.代表的な更年期障害の症状とは?

女性の更年期障害の症状には、身体的なものと精神的なものがあります。次に代表的な症状をまとめました。

● 身体的な症状

のぼせ・ホットフラッシュ(顔のほてり、急な発汗)

動悸・息切れ

肩こり・関節痛・腰痛

頭痛・めまい・耳鳴り

不眠・中途覚醒

だるさ・倦怠感

月経不順・月経量の変化

● 精神的な症状

イライラ・怒りっぽくなる

不安感・憂うつな気分

集中力の低下・物忘れ

やる気が出ない・無気力

涙もろくなる・情緒不安定

「気のせいかな?」と思っていたことが、実は更年期障害による症状である可能性も。自分自身の変化に気づくことが第一歩です。

3.更年期障害のセルフチェックリスト

更年期障害のセルフチェックをしてみましょう!

項目に該当するものがいくつあるか、確認してみましょう。10項目以上当てはまる場合、更年期障害の可能性が高いと言われています。

【更年期障害セルフチェック】

□最近、顔がほてったり、急に汗をかいたりすることがある

□疲れやすく、だるさが続いている

□寝つきが悪く、夜中に目が覚めることが多い

□急に不安になったり、わけもなくイライラすることがある

□肩こり・腰痛・関節の痛みがつらい

□やる気が出ず、気力が湧かない

□月経の周期や量がバラバラになってきた

□頭痛やめまいを頻繁に感じる

□集中力が続かない、物忘れが増えた

□ちょっとしたことで涙が出そうになる

□動悸がする、息がしづらいと感じることがある

□いつもより怒りっぽくなった気がする

□食欲や体重が変化してきた

□眠っても疲れが取れない

□体調不良が続くのに、病院で異常が見つからない

※このチェックリストはあくまで目安です。該当項目が多い場合は、婦人科や更年期外来など専門医の受診をおすすめします。

4.更年期障害に悩む女性のためのアドバイス

更年期障害は、誰にでも起こりうる自然な体の変化です。決して「甘え」でも「気の持ちよう」でもありません。症状がつらいときは、無理せずに休むこと、話せる人に相談することがとても大切です。

また、近年は以下のようなケア方法も注目されています。

・婦人科でのホルモン補充療法(HRT)

・漢方薬やサプリメントの活用

・睡眠・食事・運動など生活習慣の見直し

・カウンセリングやオンラインサポート

・同じ悩みを抱える女性とのつながり(コミュニティ参加)

更年期障害とうまく付き合うには、「今の自分を知ること」と「心地よい過ごし方を見つけること」がポイントです。

5.ひとりで抱え込まないで

更年期障害は、女性のライフステージの中でも特に大きな変化を迎える時期。

それだけに、心と身体の両面からのケアが必要です。

「こんなことで病院に行っていいのかな?」とためらう女性も多くいますが、症状に悩んでいるなら、それだけで十分に受診の理由になります。

更年期障害の診療は、専門の医師がしっかり向き合ってくれる時代になっています。

「これって更年期障害?」「自分だけかも…」と不安を抱えている女性は、あなただけではありません。

心と身体が揺らぐこの時期は、一人で我慢しすぎず、自分を労わるチャンスでもあります。

この記事を読んで、「もしかして私も…」と感じた方は、ぜひセルフチェックをしてみてください。そして、必要であれば専門家の力を借りて、少しずつ自分らしいペースで向き合っていきましょう。

「更年期障害」とのつき合い方は十人十色。だからこそ、あなたのための対策を、あなた自身が選ぶことが、最も大切なのです。

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参考:公益社団法人日本産科婦人科学会

【執筆者】内科医 橋本将吉(ハシモトマサヨシ)
内科医。高齢者向けの訪問診療『東京むさしのクリニック』院長。2011年に「全ての世代が安心して生活できる人生に」という理念の元、株式会社リーフェホールディングス(旧株式会社リーフェ)を設立。将来の医師を育てる医学生向けの個別指導塾『医学生道場』の運営や、自らが『ドクターハッシー(内科医 橋本将吉)』というYouTubeで健康教育を行う。2022年9月に、健康や医学を医師から学ぶ事のできるサービス『ヘルスケアアカデミー』をリリース。ヘルスケアアカデミー事業の一環として企業や学校等でセミナーを開催している。また、2023年11月には現役の医師目線で日々を健康に暮らすためのアイテムを扱うライフスタイルブランド「ハシモトマサヨシ」を立ち上げ、健康に対する知識を発信しながら商品を展開している。「めざましテレビ」「ホンマでっか!TV」など多数のテレビ番組の出演、「世界一受けたい授業」「林修の今、知りたいでしょ!」など、人気番組の医療監修を手掛け、著書に『薬のトリセツ』(自由国民社)『「老いても元気な人」と「どんどん衰えていく人」ではなにが違うのか』(アスコム)などがある。
リーフェホールディングス:https://li-fe.co.jp/
ヘルスケアアカデミー:https://healthcare-academy.co.jp/
ハシモトマサヨシ:https://hashimotomasayoshi.co.jp/