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健康ジャーナル

2025.06.03
カテゴリー:

それ、雨のせいじゃないかも!梅雨の時期に急増する「6月病」とは?

こんにちは、現役内科医の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。

新生活にも慣れてくる6月。でも、なんとなく気分が晴れなかったり、体がだるかったり。

そんな心身の不調を感じていませんか?

6月に入り、日本各地で梅雨入りを迎えています。

5月中旬から下旬にかけて九州南部・奄美地方・沖縄地方と梅雨入りしています。

関東甲信地方では、6月中旬に梅雨入りする見込みで、平年より遅い傾向となっています。

気圧や湿度の変化、日照不足などが原因で、自律神経が乱れやすく、心や体に不調を感じる方が増えてくる季節です。

本日は、そんな梅雨の時期に起こる「6月病」について、わかりやすく解説していきたいと思います。

ぜひ最後までご覧ください!

1. なぜ6月?梅雨の時期と「6月病」の深い関係

6月と言えば「梅雨」の季節ですよね。

連日の雨や曇り空、湿度の高さ、そして気圧の変化が続くことで、私たちの自律神経には大きな負担がかかります。

また、春から始まった新生活の緊張やストレスが、6月ごろにはじんわり疲れとなって心や体に現れ始める時期でもあります。

このように、季節特有の気象の変化と心身の疲れが重なることで、不調を感じやすくなることが「6月病」と呼ばれる状態につながっていくのです。

2. 6月病の原因は「見えないストレス」と「天候の影響」

「6月病」は医学的な正式名所ではありませんが、気分の落ち込みや体調不良が続く状態のことを指します。

その主な原因として、次のようなことが考えられます。

●気象による体への影響

梅雨の時期に続く低気圧や高湿度は、自律神経の調整機能に影響を及ぼします。

特に、副交感神経と交感神経のバランスが乱れることで、体調不良や倦怠感、頭痛、めまいなどの症状が現れやすくなります。

さらに、日照時間の減少は脳内の神経伝達物質であるセロトニン(幸せホルモン)の分泌の低下を引き起こし、気分の落ち込みや意欲減退に深く関係します。

●精神的な影響

新年度に伴う環境の変化に適用しようとする過程で、精神的なストレスが蓄積します。

これが数カ月経過した6月頃には「疲労の蓄積」として症状が現れます。

そして、不安感や集中力の低下、目標喪失感などの心理的症状を引き起こします。

また、職場や学校での対人関係におけるストレスも、慢性的な心理的負荷となり、心身の不調を悪化させる要因となります。

これらの身体的および心理的要素が重なり「6月病」の症状として現れるのです。

3. 「6月病」と「5月病」は何が違う?

「5月病」と「6月病」名前は似ていますが、それぞれ発症するタイミングや原因、症状に明確な違いがあります。

その違いをわかりやすく解説していきます。

比較項目5月病6月病
発症時期主に5月上旬〜中旬主に6月上旬〜梅雨明け頃
主な背景新生活への適応ストレス環境に慣れた後の精神的疲労・梅雨による気象ストレス
主な症状無気力、不安、倦怠感、集中力の低下慢性的な疲労感、頭痛、肩こり、イライラ、軽度の抑うつ症状
なりやすい人新入生、新社会人など幅広い年代(中堅社員、主婦、高齢者なども含まれる)

「5月病」は、新年度の始まりとともに訪れる急激な環境の変化に対応しきれず、心身に不調をきたす「初期の適応障害」のようなものです。

一方で「6月病」は、ある程度環境に慣れた頃に蓄積した疲労が表面化しやすく、加えて梅雨の気象条件(低気圧・湿度・日照不足)による身体的影響も強く関係しています。

つまり、5月病は「変化への対応が原因」6月病は「慣れた後の疲れと環境へのストレスが原因」という違いがあるのです。

こうした原因の違いを理解することで、対処方法や予防などの方法も変わってきます。

4.6月病を乗り切る5つのセルフケア

6月病は、ちょっとした日常の工夫やセルフケアで症状の緩和が期待できます。

無理をせず、自分のペースで生活リズムを整えることが、回復への第一歩です。

今からでもできる対策をまとめましたので、ぜひ参考にしていただければと思います!

①朝の光をしっかり浴びる

起床後すぐに自然光を浴びることで、体内時計が整い、自律神経のバランスが安定します。

雨や曇りの日でも、カーテンを開けて外の光を取り入れるだけでも効果があります。

朝の光はセロトニンの分泌にも関わっていて、気分の安定にも繋がります。

②栄養バランスのいい食事を心がける

特に神経伝達物質の合成をサポートするビタミンB群(マグロ・ほうれん草・豚肉)・マグネシウム(ひじき・わかめ・納豆)・良質なタンパク質(豚ひれ肉・鮭・チーズ)は、心の安定に大切な栄養素です。

バランスよく、意識的に取り入れましょう!

③無理のない運動を取り入れる

軽いウォーキングやストレッチは、全身の血流を促進し、自律神経の働きをサポートします。外に出るのが難しい日は、室内でのヨガや深呼吸だけでも十分です。運動は気分転換にもなり、ストレスの緩和にも効果的です。

④質の良い睡眠を確保する

睡眠は心身の回復に欠かせません。寝る前にスマートフォンやパソコンの使用は、ブルーライトにより睡眠の質を下げることがあります。

就寝1時間前から照明を落とし、リラックスできる時間を作りましょう。

寝る直前のカフェインも控えることをおすすめします!

⑤気持ちを話せる相手を作る

不安や疲れを一人で抱え込まず、身近な人に話すことが大切です。

ずっと一人で溜め込んでしまうと、いつか火山のように爆発してしまいます!

家族や友人、あるいは職場で信頼できる人、居酒屋の頼れる呑み友でも気持ちを打ち明けるだけで、心が軽くなることがあります。

必要であれば、カウンセリングなどの専門的なサポートを受けることも一つの選択肢です。

とにかく誰かに話すということが重要です!

 5.根本から整えるには「自分の健康バランス」を知ることから

私たちは、健康を保つために必要な力として、以下のような「5つの力」が大切だと考えています。

1.解毒力

2.免疫力

3.睡眠力

4.疲労回復力

5.若返り力

この5つの力は、日々の生活や年齢の影響によってバランスを崩しやすくなります。

そのため、「今の自分にはどの力が不足しているのか?」を知ることが、ムダのないセルフケアにつながります。

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6.まとめ:梅雨の時期こそ「心の変化」に気づいてあげて

6月病は「頑張り屋さん」ほど気づきにくい、心と体の「疲れのサイン」です。

梅雨の不安定な気候と、春からの新生活の疲れが重なるこの季節こそ、少し立ち止まり、自分自身の心と体の声を聞いてみてください。

「なんとなく気持ちが晴れない」「やる気が出ない」

そんなときは、無理せず休むことも大切なセルフケアの一つです。

必要であれば、医療機関やカウンセリングなどの専門家の力を借りることも前向きな選択として検討してみてください。

皆さんが健康で、元気に過ごすための手段です!

この時期を「自分を整える時間」として優しく過ごすことが、6月を穏やかに乗り越えるカギになるかもしれません。

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