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健康ジャーナル

2025.05.08
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ゴールデンウィーク明けがつらい人へ、5月病の正体と乗り越え方を解説!

みなさん、こんにちは。新年度を迎え早一カ月。新しい環境や出会いに囲まれてスタートしましたが、5月に突入しゴールデンウイークが明けてから、最初は張り切っていたのに「やる気が出ない」「朝がつらい」「仕事に行きたくない」そんな気持ちになることはありませんか?

もしかしたら、それは「5月病」かもしれません!

新しい季節、環境、人間関係。頑張ってきたみなさんの心が、ちょっと疲れてしまうのは自然なことです。

今回は5月病について、原因や症状、予防・改善方法などについてわかりやすく解説します。

【5月病の正体とは?5月に起こりやすい理由とは】

「5月病」は正式な病名ではありません。多くは、適応障害や自律神経の乱れによる体調不良と分類されることが多いです。

つまり、「頑張りすぎてしまい、ストレスに心や体が対応しきれず、調子を崩してしまった状態」と捉えるとわかりやすいです。

では、なぜ5月が多いのか。以下のような要因が関係しています。

・4月の環境変化(入学・就職・転勤など)

・最初頑張ろうと無理をしてしまった

・ゴールデンウィークなどの長期休暇による生活リズムが乱れ

「5月病」と言われているように、4月は新しい環境で緊張が続くため、無意識に心と体にストレスがかかります。そしてゴールデンウィークに入り、張っていた気が抜け、その反動で心身のバランスが崩れやすくなるのです。これが5月に多く見られることから「5月病」と言われるようになりました。

【5月病の症状とうつ病との違い】

主な症状は、心と体の両面にあわられるストレスです。

以下のような症状が出ている方は、もしかしたら5月病の可能性があります。

●心の症状(精神的な不調)

・無気力

・抑うつ気分(落ち込みやすく、涙もろくなることがある)

・不安感・焦燥感(このままで大丈夫だろうか」と根拠のない不安が続く)

・イライラ・怒りっぽい

・自己否定になる(自身が持てなくなり「自分はダメだ」と思いやすくなる)

●体の症状(身体的な不調)

・疲れが取れない・だるさ(睡眠をとっても疲れが抜けない)

・頭痛・胃の不調・肩こり

・食欲不振または過食

・睡眠障害(寝つきが悪い、夜中に目が覚める、朝早く起きてします)

●こんな行動も5月病のサインかも・・・

・仕事・学校に行くのがつらい

・休日は何もせず寝てばかりいる

・好きだったことへの興味がなくなる

・人付き合いを避けたくなる

一見うつ病じゃないかと思う方もいらっしゃると思います。しかし、5月病とうつ病は違います。その違いは主に持続期間と原因、自覚症状にあります。

項目五月病 (適応障害)鬱病
原因新年度の環境変化、生活習慣の変化など、明確なストレス要因原因不明のストレス、脳の化学物質のバランス異常など
持続期間数週間~数ヶ月で回復することが多い2週間以上、長期間続く
症状憂鬱、不眠、食欲不振、集中力低下など、比較的軽い症状憂鬱、不眠、食欲不振、集中力低下に加え、死にたい気持ち、自己嫌悪など、症状が重い
自覚症状ストレス要因が特定できることが多いストレス要因が特定できない、自己嫌悪感が強い
治療環境調整、ストレス解消、カウンセリングなど薬物療法、心理療法など、専門的な治療が必要になることが多い

5月病は一時的なものなので自然に回復することもありますが、症状が2週間以上続く場合は、うつ病の可能性があるため、早めに医療機関への相談が必要です。

【焦らず、まずは「気づくこと」】

5月病で一番やってはいけないことは、無理して頑張り続けることです。早めに不調に気づき、立ち止まって休むことが大切です。

●5月病を予防・改善するための5つの生活習慣

5月病の予防・改善には規則正しい生活習慣を心がけることが最も重要です。

1:規則正しい生活リズムを保つ

起床・就寝時間や食事の時間を一定に保ち、生活のリズムを整えることで、自律神経のバランスを維持しやすくなります。

2:バランスのいい食事を摂る

特に高タンパク質を意識的に摂取することで、ストレスの緩和に役立ちます。また発酵食品や食物繊維を含む食品を取り入れることで、腸内環境を整え、免疫力向上にもつながります。

3:適度な運動

ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を日常に取り入れることで、ストレスの解消や気分のリフレッシュに効果的です。

4:質の良い睡眠を確保する

就寝前のスマートフォンやテレビを控え、リラックスできる環境を整えることで、睡眠の質を向上させることができます。

5:リラックスする時間を作る

日々忙しい中でも、意識的にリラックスする時間を設けることはとても大切です。趣味などの時間を持つことで心身のリフレッシュにもつながります。

根本から整えるには「自分の健康バランス」を知ることから

私たちは、健康を保つために必要な力として、以下のような「5つの力」が大切だと考えています。

1.解毒力

2.免疫力

3.睡眠力

4.疲労回復力

5.若返り力

この5つの力は、日々の生活や年齢の影響によってバランスを崩しやすくなります。

そのため、「今の自分にはどの力が不足しているのか?」を知ることが、ムダのないセルフケアにつながります。

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そんな方は、まずは“自分を知る”ことからはじめてみてください。

【最後に】

5月病は、誰にでも起こりうる心身の不調です。新しい環境に適応しようと無理をするとストレスや疲れが溜まってきてしまいます。

「疲れてるだけ」「新しい環境になれていないだけ」と放置すると、家庭や職場での人間関係悪化や、身体的疾患の引き金に・・・。最終的には本格的なうつ病や適応障害に移行する可能性があります。

もし、症状が長引く場合には、早めに医療機関に相談してみてください。

期待を込めた新生活をみなさまが楽しめるよう、できそうなことを一つでも取り入れて元気な体で毎日を過ごしましょう!