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2025.12.26
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「お酒だけじゃない?」年末年始に脂肪肝が悪化する本当の原因とは

こんにちは。現役内科医の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。
年末年始は、忘年会や新年会、おせち料理やお餅など、食事の機会が増える時期です。
その一方で、この年末年始は「脂肪肝が悪化しやすい季節」でもあります。

脂肪肝は、はっきりとした症状が出にくい病気で、普段はあまり意識されないことが多いのが特徴です。
しかし、年末年始の生活がきっかけとなり、症状がないまま脂肪肝が進行してしまう方は少なくありません。
なかには「自覚症状がほとんどないまま悪化していた」というケースもあります。

今回は、年末年始に注意したい脂肪肝について、気づきにくい症状や進行の原因、そして年末年始でも取り入れやすい対策を、症状の特徴を踏まえながらわかりやすく解説していきます。
楽しい年末年始を過ごすために、ぜひ参考にご覧ください。
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脂肪肝とは?放っておくとどうなる?

脂肪肝とは、肝臓に中性脂肪が過剰にたまった状態のことをいいます。
多くの場合、脂肪肝にははっきりとした症状がなく「健康診断で初めて指摘された」という方も多いのが特徴です。

しかし、脂肪肝を放っておくと、

・糖尿病
・動脈硬化
・肝炎や肝硬変

といった病気につながる可能性があります。つまり、脂肪肝は決して軽視できない状態なのです。

脂肪肝の原因として多いのは、
・食べ過ぎ
・糖質の摂りすぎ
・運動不足
・アルコールの過剰摂取

などです。
特に自覚症状がないまま進行する点が、脂肪肝の怖さでもあります。

年末年始に脂肪肝が悪化しやすい原因とは?

年末年始は、脂肪肝が悪化しやすい原因が重なりやすい時期です。
まず、食事量や内容が大きく変わります。

年末年始は、お餅、おせち料理、甘いお菓子、ケーキなど、糖質を多く含む食品を摂る機会が増えます。
これが、脂肪肝の原因となりやすいポイントです。脂肪肝は初期には目立った症状が出にくいため、こうした食生活の変化によって症状がないまま進行してしまうことも少なくありません。

糖質は身体に必要な栄養素ですが、摂りすぎると使いきれなかった分が脂肪に変わり、肝臓にたまります。
この積み重ねが、年末年始に脂肪肝を進行させ、後から症状として表れてくる大きな原因になります。

さらに、年末年始は運動量が減りやすく、生活リズムも乱れがちです。
こうした変化も、脂肪肝が悪化し、気づかないうちに症状につながる原因となります。

年末年始でもできる「脂肪肝を防ぐポイント」とは?

年末年始だからといって、すべてを我慢する必要はありません。
大切なのは「少し意識すること」です。

脂肪肝を防ぐために、年末年始でも意識したいポイントを下記にまとめました。

・糖質の摂りすぎに注意する
・主食(ごはん・お餅)は量を意識する
・間食や甘いものは回数を減らす
・食べ過ぎた翌日は少し控えめにする
・よく噛んでゆっくり食べる

これらを意識するだけでも、脂肪肝の原因を減らすことにつながります。
脂肪肝は、正しい生活を続けることで改善が期待できる状態です。

まとめ|年末年始こそ、肝臓を労わる意識を

年末年始は、楽しい行事が多い一方で、脂肪肝が進行しやすい時期でもあります。
脂肪肝は自覚症状が少ないため、気づかないうちに悪化してしまうことがあります。

だからこそ、年末年始こそ肝臓を労わる意識が大切です。
脂肪肝の原因を知り、少し食生活を見直すだけでも、肝臓への負担は大きく変わります。

この年末年始をきっかけに、ご自身の生活を振り返り、無理のない形で脂肪肝対策を始めてみてください。
小さな意識の積み重ねが、将来の健康につながります。

今年の年末年始は、肝臓をいたわる意識を持ちながら、無理のないペースで過ごしてみてください。
健康を大切にしながら、笑顔あふれる楽しい年末年始をお過ごしください。

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最後までご覧いただき、ありがとうございました! 

参考:東洋経済

【執筆者】内科医 橋本将吉(ハシモトマサヨシ)
内科医。高齢者向けの訪問診療『東京むさしのクリニック』院長。2011年に「全ての世代が安心して生活できる人生に」という理念の元、株式会社リーフェホールディングス(旧株式会社リーフェ)を設立。将来の医師を育てる医学生向けの個別指導塾『医学生道場』の運営や、自らが『ドクターハッシー(内科医 橋本将吉)』というYouTubeで健康教育を行う。2022年9月に、健康や医学を医師から学ぶ事のできるサービス『ヘルスケアアカデミー』をリリース。ヘルスケアアカデミー事業の一環として企業や学校等でセミナーを開催している。また、2023年11月には現役の医師目線で日々を健康に暮らすためのアイテムを扱うライフスタイルブランド「ハシモトマサヨシ」を立ち上げ、健康に対する知識を発信しながら商品を展開している。「めざましテレビ」「ホンマでっか!TV」など多数のテレビ番組の出演、「世界一受けたい授業」「林修の今、知りたいでしょ!」など、人気番組の医療監修を手掛け、著書に『薬のトリセツ』(自由国民社)『「老いても元気な人」と「どんどん衰えていく人」ではなにが違うのか』(アスコム)などがある。
リーフェホールディングス:https://li-fe.co.jp/
ヘルスケアアカデミー:https://healthcare-academy.co.jp/
ハシモトマサヨシ:https://hashimotomasayoshi.co.jp/