こんにちは。現役内科医の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。
現在、日本にいる糖尿病患者や予備軍の人数をご存じですか?
実は約2000万人もいるんです!
日本の総人口が約1億2000万人ほど、約6人に1人が糖尿病かその予備軍にあたります。
特に40代以降の働き盛り世代で増えていて、65歳以上の4人に1人が糖尿病の疑いありとも言われています。
でも、多くの人が「自覚がないまま」進行してしまっているのが現実。
だからこそ今、自分や家族の体に目を向けることがとても大切です。
今回は、糖尿病の症状・原因・本当に怖いポイント、そして予防策までギュッとお届します!
原因を知ることが、守ることにつながる。今ここから、一緒に始めていきましょう!
糖尿病とは、血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が慢性的に高くなる病気です。
原因はさまざまですが、特に日本人に多い2型糖尿病は、生活習慣の積み重ねからじわじわと進行していきます。
そして、いちばん厄介なのは、 初期にはほとんど症状が出ないことが多いという点です。
「気づいたときには、かなり進行していた」 そんなケースも、けっして珍しくありません。
だからこそ、ちょっとした変化や違和感に気づけるかどうかがカギなんです。
Qこんな初期症状に心当たりはありませんか?
症状と理由をわかりやすくまとめました!
〇喉が渇く/水をよく飲む
血糖が高いと、体の余分な糖を尿で出そうとして水分も一緒に失う分、体が「水分を補給して!」と出すサインの可能性があります。
〇トイレが近い(夜間も含む)
糖を排出するために尿の量が増える。結果として、トイレが近くなり、夜中に何度も目が覚めることもあります。
〇だるい・疲れやすい
糖があってもエネルギーに変えられず、体が「燃料切れ」の状態に。それが原因で寝ても疲れが取れない、なんか元気が出ないという状態になります。
〇食べているのに体重が減る
エネルギーが足りないので、体が筋肉や脂肪を分解してエネルギーにするため、食べてるのにどんどん痩せていく状態になります。
〇手のしびれ./傷が治りにくい
高血糖が続くと、神経や血管のダメージを受けます。その影響で、感覚が鈍くなったり、血流が悪くなって回復が遅れたりします。
「なんとなく体調が変だな」
その感覚、見逃さないでください!原因がわかれば、予防や対策ができ、不安を減らせます。
糖尿病の原因、皆さまは思い当たることがありますか?
糖尿病には大きく分けて1型と2型がありますが、日本で圧倒的に多いのが、生活習慣が関係する「2型糖尿病」です。
これは、毎日の暮らしの中の「ちょっとしたこと」が積み重なって、いつの間にか負担をかけてしまっているタイプの糖尿病なんです。
〇運動不足(座りっぱなしの生活が続いていませんか?)
〇食べ過ぎ/偏った食事(炭水化物・甘いもの食べ過ぎていませんか?)
〇睡眠不足やストレス(寝不足やイライラが慢性化していませんか?)
〇遺伝的な体質(家族に糖尿病の方がいると発症のリスクが高くなります)
「不摂生してるつもりなんてないし」「ちゃんと気をつけているつもりなんだけどな・・・」
そう感じている人こそ、気づかないうちに「負担の蓄積」が起きていることもあるんです。
だからこそ、気づくことが予防の第一歩です!
糖尿病の一番の怖さは、血糖値が高いまま放っておくと、体のあちこちに少しずつ、確実にダメージが広がっていくという点です。
初期症状は痛みもないし、目に見えた変化も少ないです。
しかし気づかないうちに体の中では、静かに進行しています。
〇糖尿病網膜症
目の奥の血管が傷つき、視力が落ちていきます。
進行すると最悪の場合、失明につながることもあります。
〇糖尿病腎症
腎臓がうまく働かなくなり、最終的には人工透析が必要になるケースもあります。
週に何回も病院に通い続ける生活に変わる可能性も・・・。
〇糖尿病神経障害
手足のしびれ、感覚が鈍くなる、歩きにくくなるなどの症状が出ます。
重度になると、痛みが常に続いたり、足の感覚が無くなったりすることもあります。
さらに、血管にダメージが続くと、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わるリスクも一気に上がります。
だからこそ、血糖値が高いだけと油断しないでほしいです!
糖尿病を知るということは「原因を知り、症状に気づき、そして予防する知識」を持つことがとても大切です。
糖尿病は、気づかないうちに体をむしばむ病気です。
とくに2型糖尿病は、日々の生活習慣の積み重ねが原因になることがほとんど。
運動不足、偏った食事、睡眠の乱れやストレス・・・
「不摂生にしてるつもりはない」人でも、体の中でじわじわと負担が積もっているかもしれません。
そして、初期症状がとても見えにくい病気です。
「なんとなく疲れやすい」「よく水を飲む」「トイレが近い」
そんな小さな症状の裏に、血糖の乱れが隠れていることもあります。
しかし!糖尿病は予防できる病気です。そして、早く気づけば改善できる病気です!
予防のカギは「毎日の暮らし方」です。
日々の暮らしでできる予防策についてまとめてみました。ぜひ参考にしてみてください!
〇食べ方を見直す
野菜から食べて、血糖値の上昇をゆるやかに。主菜→ご飯の順番を心がけるだけでも効果があります。
〇運動を生活に取り入れる
1日15〜30分のウォーキングでも十分です。通勤や買い物ついででもOK。動かす習慣が、血糖の安定につながり、糖尿病の予防につながります。
〇睡眠の質を整える
睡眠不足はインスリンの働きを悪くし、血糖のコントロールに影響します。できるだけ一定のリズムで寝起きしましょう!
〇ストレスをうまく逃がす
ストレスも血糖値を上げる原因になります。深呼吸や軽い運動、誰かと話すだけでも心は軽くなります。
〇健康診断を毎年必ず受ける
とくに「HbA1c」のチェックは重要!症状が出ていなくても、数値にサインが現れることもあります。
「まだ大丈夫」「自分には関係ない」
そんなふうに思っている方ほど、ぜひこの機会に原因や症状、そして予防の大切さに目を向けてほしいと思います。
今日ここで、糖尿病のことを知ったあなたは、もう一歩前に進めています!
一緒に、学び、気づき、守っていきましょう!
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【執筆者】内科医 橋本将吉(ハシモトマサヨシ)
内科医。高齢者向けの訪問診療『東京むさしのクリニック』院長。2011年に「全ての世代が安心して生活できる人生に」という理念の元、株式会社リーフェホールディングス(旧株式会社リーフェ)を設立。将来の医師を育てる医学生向けの個別指導塾『医学生道場』の運営や、自らが『ドクターハッシー(内科医 橋本将吉)』というYouTubeで健康教育を行う。2022年9月に、健康や医学を医師から学ぶ事のできるサービス『ヘルスケアアカデミー』をリリース。ヘルスケアアカデミー事業の一環として企業や学校等でセミナーを開催している。また、2023年11月には現役の医師目線で日々を健康に暮らすためのアイテムを扱うライフスタイルブランド「ハシモトマサヨシ」を立ち上げ、健康に対する知識を発信しながら商品を展開している。「めざましテレビ」「ホンマでっか!TV」など多数のテレビ番組の出演、「世界一受けたい授業」「林修の今、知りたいでしょ!」など、人気番組の医療監修を手掛け、著書に『薬のトリセツ』(自由国民社)『「老いても元気な人」と「どんどん衰えていく人」ではなにが違うのか』(アスコム)などがある。
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