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健康ジャーナル

2025.10.01
カテゴリー:メディア

「まだかかったことがない人」こそ知ってほしい!アニサキス食中毒

こんにちは。
ドクターハッシーこと、現役内科医の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。

秋といえばサンマやサバなど、旬の魚が食卓に並ぶ美味しい季節ですね。
ところがこの時期、毎年のようにニュースで話題になるのが「食中毒」。
実は9月・10月はアニサキスの食中毒が多発する時期で、強い症状に悩まされる方も少なくありません。

2025年9月30日に放送されたフジテレビ『めざましテレビ』でも、このテーマについて解説しました。
番組内では限られた時間の中で、食中毒の症状や基本的な対策について触れましたが、放送時間の関係でお伝えしきれない部分もありました。

そこで今回は、アニサキスによる症状を詳しく解説するとともに、日常生活で実践できる予防の対策についてもご紹介します。
正しい対策を知っていただくことで、安心して旬の魚を楽しむことができます。

ぜひ、最後までご覧ください!

アニサキスとは?

アニサキスとは、長さ2〜3cmほどの白い糸状の寄生虫で、サバ、サンマ、イカ、サケなどの魚介類に寄生します。人がこれらを生で食べると、アニサキスが体内に侵入し食中毒の原因となります。

  • 新鮮な魚でも筋肉部分にアニサキスが入り込んでいることがある
  • 内臓を生食することで大量のアニサキスを摂取してしまう可能性がある
  • 冷凍や加熱といった基本的な対策を行わないと、リスクが高まる

このように、アニサキスは「鮮度が良い魚なら安心」というわけではなく、適切な処理をしない限り食中毒の原因になる可能性があります!

この時期に危ない理由とは?

秋から冬にかけて、サンマやサバといったアニサキスが寄生しやすい魚が旬を迎えます。

  • 秋の味覚シーズン:刺身や寿司で魚を生食する機会が増える
  • 季節の油断:気温が下がり「もう食中毒は心配ない」と思われがち
  • 流通の増加:年末に向けて魚介類の流通量が増え、リスクが高まる

これらが重なり、実は9月・10月はアニサキスによる食中毒が多発する時期といわれています。

アナフィラキシーも関係!?アニサキス食中毒の症状とは?

アニサキスによる食中毒の症状は、食後数時間で現れることが多く、特徴的なのは強烈な腹痛です。代表的な症状をまとめました。

  • 激しい腹痛
  • 吐き気・嘔吐
  • 蕁麻疹などの皮膚症状
  • まれにアナフィラキシー(呼吸困難や血圧低下などの重篤な症状)

通常の食中毒と異なり、アニサキス食中毒は内視鏡で寄生虫を除去することが必要になるケースが多い点も特徴です。
放置してしまうと症状が悪化する可能性があるため、強い腹痛などの症状が出た場合はすぐに医療機関を受診してください。

アニサキス食中毒の対策とは?

アニサキスによる食中毒は、正しい知識を持っていれば防ぐことができます。

大切なのは、日常生活で実践できる身近な対策を知り、意識することです。

ここでは魚を安心して楽しむための具体的な対策を整理しましたので、毎日の食卓づくりにぜひお役立てください。

正しい対策をとることで、家族や仲間と安心して旬の味覚を味わうことができます!

  • −20℃以下で24時間以上冷凍する
  • 60℃以上で1分以上の加熱を行う
  • 内臓はできるだけ早く取り除く
  • 切り身を光に透かしてアニサキスを確認する
  • 外食時には「冷凍処理済みかどうか」を確認する

秋は旬の魚を楽しめる時期ですが、アニサキスによる食中毒は誰にでも起こり得ます。
正しい知識と対策を知っておけば、家族や仲間と安心して旬の味覚を楽しむことができます。
アニサキスは目に見える寄生虫であるため、怖いイメージを持たれる方も多いですが、実際には冷凍や加熱といった基本的な対策で十分に防ぐことができます。大切なのは「正しく知ること」と「少しの工夫」です。
この季節ならではの美味しい魚を安心して味わうために、ぜひ今日から意識してみてください!

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参考:厚生労働省

【執筆者】内科医 橋本将吉(ハシモトマサヨシ)
内科医。高齢者向けの訪問診療『東京むさしのクリニック』院長。2011年に「全ての世代が安心して生活できる人生に」という理念の元、株式会社リーフェホールディングス(旧株式会社リーフェ)を設立。将来の医師を育てる医学生向けの個別指導塾『医学生道場』の運営や、自らが『ドクターハッシー(内科医 橋本将吉)』というYouTubeで健康教育を行う。2022年9月に、健康や医学を医師から学ぶ事のできるサービス『ヘルスケアアカデミー』をリリース。ヘルスケアアカデミー事業の一環として企業や学校等でセミナーを開催している。また、2023年11月には現役の医師目線で日々を健康に暮らすためのアイテムを扱うライフスタイルブランド「ハシモトマサヨシ」を立ち上げ、健康に対する知識を発信しながら商品を展開している。「めざましテレビ」「ホンマでっか!TV」など多数のテレビ番組の出演、「世界一受けたい授業」「林修の今、知りたいでしょ!」など、人気番組の医療監修を手掛け、著書に『薬のトリセツ』(自由国民社)『「老いても元気な人」と「どんどん衰えていく人」ではなにが違うのか』(アスコム)などがある。
リーフェホールディングス:https://li-fe.co.jp/
ヘルスケアアカデミー:https://healthcare-academy.co.jp/
ハシモトマサヨシ:https://hashimotomasayoshi.co.jp/