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健康ジャーナル

2025.07.21
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心不全は突然やってくる!?

こんにちは。現役内科医の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。

「息が上がる」「すぐ疲れる」
そんな変化を、年齢のせいにしていませんか?

実はそれ、心不全の初期症状かもしれません。
心不全とは、心臓のポンプ機能が低下し、全身に十分な血液を送れなくなる病気です。
原因としては、高血圧・糖尿病・心筋梗塞などがあり、進行に気づかず突然重症化することもあります。

今回は、心不全の原因・症状・治療についてわかりやすく解説します。

あなたや大切な人の健康を守るために。
ぜひ今、このタイミングで知っておきましょう!

1. 心不全ってどんな病気? 原因と症状を知ろう

心不全とは、「心臓の力が弱って、体に必要な血液をうまく送り出せなくなった状態」です。
これはひとつの病名ではなく、心臓の動きが低下することで起こるさまざまな症状をまとめた状態です。

つまり、心臓からのSOSサインともいえるのです。

Q心不全の主な原因とは?

次に心不全の主な原因をまとめてみました。

  • 高血圧:血圧が高いまま放置すると、心臓に大きな負担がかかります。
  • 心筋梗塞・狭心症:心臓の血管が詰まって酸素が届かなくなり、筋肉の機能が低下します
  • 心臓弁膜症:心臓の弁に異常があり、血液がうまく流れません
  • 不整脈:脈が乱れることで、血液を送り出すリズムが狂います
  • 糖尿病・脂質異常症:動脈硬化を進め、心臓の血管に負担をかけます

これらの原因を早めの段階で治療することで、心不全のリスクを少しでも減らすことができます。

Q心不全のよくある症状とは?

次の症状が複数個当てはまる場合は、心不全の可能性が・・・。

  • 階段を上ると息切れする、以前より疲れやすくなった
  • 夜間に息苦しくなって目が覚める
  • 足や顔がむくんできた
  • 食欲が落ちた、または体重が急に増えた
  • 咳や痰が長く続く(特に横になると咳が悪化する)

これらの症状は一見、年齢や他の体調不良と区別がつきにくい「心不全の初期症状」です。

違和感が続く場合には、早めに医療機関への受診をおすすめします。

2. 心不全になりやすい人とは?

心不全は、高齢の方だけがなる病気ではありません。

最近では、働き盛りの世代でも発症リスクが高まりつつあります。

Q特に注意が必要な人とは?

  • 高血圧・糖尿病・脂質異常症を持っている人
  • 心筋梗塞・狭心症の既往がある人
  • 肥満・喫煙・過度な飲酒など生活習慣に問題がある人
  • 慢性の腎臓病や貧血を抱えている人
  • ストレスや睡眠不足が続いている人

心不全は「生活習慣病の延長線上」にある病気です。「年齢のせい」だけではなく「これまでの身体への負担」が積み重なり発症することが多いです。

3. 心不全は命に関わるの?

実は心不全は、放置してしまうと命に関わるほどの重大な病気です。

心不全は、大きく分けて以下の2つのタイプがあります。

〇徐々に進行する「慢性心不全」

少しずつ心臓の機能が弱り、息切れ・むくみ・疲れやすさなどがじわじわと出てくるタイプです。症状が見逃されやすく「年齢のせいかな」と思われることも。

〇急に発症する「急性心不全」

ある日突然、呼吸困難や激しいむくみなどの症状が急に現れ、数時間〜数日で命に関わる状態に進行することがあります。

たとえば・・・。

  • 夜間に急に呼吸が苦しくなり、救急搬送された
  • 朝起きたら足が大きく腫れていて、体が重だるい

こうした状況は、重度の心不全のサインである可能性があります。

〇だからこそ「あれ?」と思った瞬間が大切!

小さな症状でも、早めの受診・治療が命を守るカギとなります。

「ただの疲れかな?」とスルーせず、自分の身体の声に耳を傾けてあげてください。

特に高血圧・糖尿病・脂質異常症などの慢性疾患がある方は、心不全の原因となりやすいため、より注意が必要です。

4. 心不全は治るの? 一生つきあう病気?

結論からお伝えすると、心不全は「完全に治す」というよりも「うまく付き合っていく」病気です。

でも安心してください。
適切な治療と生活習慣の見直しを続ければ、症状を安定させながら、日常生活を元気に過ごすことは十分可能です。

Q心不全の基本的な治療とは?

  • 薬物療法:利尿剤や血圧を下げる薬などで、心臓の負担を軽くします。
  • 食事療法:塩分を控えたり、水分を適切に管理したりして、むくみや息苦しさを防ぎます。
  • 運動療法:医師の指導のもと、無理のない範囲で体を動かすことが大切です。
  • 生活習慣の見直し:禁煙・節酒、体重管理など、日々の積み重ねが大きな力になります。

また忘れてはいけないのが、心不全の背景には「原因となる病気」があることが多いです。
たとえば、高血圧・糖尿病・心筋梗塞など、これらの治療をしっかり行うことも心不全のコントロールには欠かせません。

心不全は、気づいた「今」が改善のタイミング!

心不全は、早く気づき、原因に目を向けて治療すれば進行を防げる病気です。
特に「年齢のせいかな」「疲れてるだけかも」と見過ごしてしまいがちな今こそ、体の小さな変化に気づくことが大切です。

たとえば──

  • 階段で息切れするようになった
  • なんとなく以前より疲れやすい
  • 夜間にむくみや咳が出るようになった

こうした症状は、もしかすると心不全の初期症状かもしれません。
心不全は、高血圧や糖尿病、心筋梗塞といった生活習慣病を原因として進行することが多くあります。

放っておくと、急激に悪化して命に関わるケースもあるため、早期の発見と正しい治療が重要です。

「まだ病院に行くほどじゃない」と思う方ほど、ぜひ一度かかりつけ医や循環器内科の専門医に相談してみてください。

心不全の治療は「息切れやむくみなどの症状に気づいた時」がタイミングです。

自分自身だけでなく、家族や大切な人の未来にも影響する病気です。
「知ること」「気づくこと」が、あなたの健康を守る最初の“治療”であり、最大の予防になります。

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最後までご覧いただき、ありがとうございました!

参考:国立研究開発法人国立循環器病研究センター

【執筆者】内科医 橋本将吉(ハシモトマサヨシ)
内科医。高齢者向けの訪問診療『東京むさしのクリニック』院長。2011年に「全ての世代が安心して生活できる人生に」という理念の元、株式会社リーフェホールディングス(旧株式会社リーフェ)を設立。将来の医師を育てる医学生向けの個別指導塾『医学生道場』の運営や、自らが『ドクターハッシー(内科医 橋本将吉)』というYouTubeで健康教育を行う。2022年9月に、健康や医学を医師から学ぶ事のできるサービス『ヘルスケアアカデミー』をリリース。ヘルスケアアカデミー事業の一環として企業や学校等でセミナーを開催している。また、2023年11月には現役の医師目線で日々を健康に暮らすためのアイテムを扱うライフスタイルブランド「ハシモトマサヨシ」を立ち上げ、健康に対する知識を発信しながら商品を展開している。「めざましテレビ」「ホンマでっか!TV」など多数のテレビ番組の出演、「世界一受けたい授業」「林修の今、知りたいでしょ!」など、人気番組の医療監修を手掛け、著書に『薬のトリセツ』(自由国民社)『「老いても元気な人」と「どんどん衰えていく人」ではなにが違うのか』(アスコム)などがある。
リーフェホールディングス:https://li-fe.co.jp/
ヘルスケアアカデミー:https://healthcare-academy.co.jp/
ハシモトマサヨシ:https://hashimotomasayoshi.co.jp/