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健康ジャーナル

2025.05.20
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「なんだか調子が悪い…」それ、梅雨バテかもしれません

皆さん、こんにちは。現役内科医の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。

最近、沖縄や九州南部ではすでに梅雨入りし、しっとりとした空気を感じる季節になってきましたね。東京など本州の地域も、6月初めには梅雨入りが予想されており、いよいよ全国的に「梅雨本番」が近づいてきました。

梅雨の時期になると「なんとなく体が重い」「頭がぼんやりする」「朝起きるのがつらい」…そんな不調を感じることはありませんか?

「忙しいからかな?」「疲れがたまっているだけかも」と、つい見過ごしてしまいがちですが、実は毎年この時期に同じような不調を感じている方も少なくありません。

こうした不調の正体、それは「梅雨バテ」と呼ばれる、季節特有の体調不良かもしれません!

湿度の高い日が続き、気圧もころころ変わる梅雨の季節。こうした環境の変化は、私たちの体をコントロールしてくれる「自律神経」に大きな負担をかけています。

その結果、気づかないうちに心や体のバランスが乱れ、不調を感じやすくなるのです。

本日は、梅雨の時期に起こりやすい体調不良の原因や、自律神経との関係、梅雨の季節に起こりやすい体調の不調。その対策についてご紹介していきます。

梅雨の時期を、少しでも穏やかに乗り越えるヒントになれば嬉しいです!

1.梅雨に不調が起こるのはなぜ?そのカギは「自律神経」

梅雨の時期に入ると「なぜか毎年この時期は体調が崩れやすい」と感じる方も多いのではないでしょうか。

その主な原因は「自律神経の乱れ」にあると言われています。

自律神経とは、私たちが意識しなくても働いてくれている、体の大切な調整役です。例えば、体温を保ったり、胃腸の働きを整えたり、ホルモンを分泌したりする役割があります。

ところが梅雨のように、気圧や気温、湿度が大きく変動する季節には、この自律神経が大きな負担を受けています。その結果、体がうまく対応しきれず、様々な不調となってあらわれてくるのです。

●気圧の低下で「やる気が出ない」「体が重い」

気圧が下がると、体の中では副交感神経が優位になりすぎる傾向があります。

副交感神経とは、自律神経の一つで、体をリラックスさせて休ませる役割があります。

しかし、リラックスモードが強くなりすぎるため「だるい」「集中できない」といったやる気の低下を感じやすくなります。

・湿度の高さで「体温調整がうまくできない」

湿度が高いと汗が蒸発しづらく、体の中に熱がこもってしまいます。すると、体温がうまく下がらず、のぼせたような感じやほてり、疲労感が出やすくなります。

●寒暖差で体にストレスがかかる

朝晩と日中の気温差が大きい日が続くと、体は常に緊張状態になります。自律神経がストレスを感じると、免疫力や消化機能、睡眠の質などにも影響が出ることがあります。

このような環境の変化に身体が対応しきれず、普段はあまり感じない不調が目立ってきたり、持病や慢性的な症状が悪化したりすることもあります。

2.梅雨に多い体調不良のサイン、見逃していませんか?

梅雨の時期は、湿度や気圧の変化で体調が崩れやすくなります。次のような症状が現れやすいので、思い当たる症状があれば注意が必要です!

・頭痛、肩こり

気圧の変化で血管が広がり、周りの神経が刺激されるため、頭が痛くなったり肩が凝ったりしやすくなります。

・めまい、ふらつき

自律神経のバランスが乱れることで、体のバランス感覚が乱れ、めまいやふらつきを感じることがあります。

・全身のだるさ、疲れやすさ

体温調整がうまくできずに、エネルギーを余計に使ってしまうため、だるさや疲労感が強くなる。

・むくみ、胃の不調

湿度が高いと体内の水分のめぐりが悪くなり、むくみや胃腸の不調を引き起こすことがあります。

・気分の落ち込み、イライラ

梅雨の時期は日照時間が減るため、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」という分泌が減少し、気分が沈みやすくなります。

これらの症状が長引くと、仕事や家事の効率が下がり、日常生活にも影響が出ます。

だからこそ、早めの対策がとても大切です。

3.梅雨を元気に乗り切る!生活の工夫5選

梅雨の不調を乗り越えるためには、特別な治療や薬だけではなく、日常生活のなかにちょっとした工夫を取り入れることが、とても大切です。

次に、体と心を整えるためのポイントを5つご紹介します!

①室内の湿度を整えるだけで、ぐっと快適に!

梅雨はどうしても湿気がこもりがち。
除湿機やエアコンの除湿機能を上手に使って、湿度を40〜60%に保つよう心がけましょう。カビ対策にもなり、体もお部屋も快適に過ごせます。

②朝の光で自律神経を整える!

曇り空でも、朝の光にはリズムを整える力があります。

まずはカーテンを開けて自然光を取り入れる習慣を。光を浴びることで、脳が「朝だ」と認識し、自律神経がすっきり目覚めてくれます。

③食事で内側からポカポカに

しょうがやネギ、発酵食品など、体を温める食材を取り入れると、内臓の働きも整いやすくなります。

冷たい飲み物や生野菜のとりすぎは、体を冷やしてしまうので、少し控えめにしましょう。

④軽い運動で、めぐりのいい体をつくる

梅雨時期はなんとなく動くのが面倒になりがちですが、軽い運動が自律神経のバランスを整える助けになります。

散歩やストレッチなどの軽い運動をすることで血流がよくなり、気分もすっきりする効果もあります。

⑤シャワーだけでなく、ぬるめのお風呂でリラックス

忙しいとついシャワーで済ませてしまいますが、梅雨時期こそ、湯船につかる習慣を取り戻してみましょう。
ぬるめのお湯にゆったり浸かることで、体の緊張がほぐれ、自律神経もじんわり整っていきます。

こうした日々の工夫が、体と心のバランスをサポートしてくれます。

「なんとなく体調が悪い」をそのままにせず、自分をいたわる時間を大切にしてみてください!

4.知っておきたい!梅雨と自律神経の豆知識

・「気象病」

気象病という名前は、正式な病名ではありませんが、最近では医師や専門家の間でもよく知られるようになりました。気圧や湿度、気温の変化が自律神経に影響を与えることで、体や心に不調が出ることがわかってきています。

・女性は特に影響を受けやすい?

いくつかの研究では、女性の方が気象の影響を受けやすい傾向にあることも報告されています。

これは、女性ホルモンの変動と自律神経が深く関係していることが原因ではないかと言われています。

・「気圧予報」で備える習慣

最近では、スマートフォンなどの天気アプリで「気圧の変化予報」が見られるものもあります。「今日は気圧が下がりそう」とわかれば、対策もしやすくなります。

5.根本から整えるには「自分の健康バランス」を知ることから

私たちは、健康を保つために必要な力として、以下のような「5つの力」が大切だと考えています。

1.解毒力

2.免疫力

3.睡眠力

4.疲労回復力

5.若返り力

この5つの力は、日々の生活や年齢の影響によってバランスを崩しやすくなります。

そのため、「今の自分にはどの力が不足しているのか?」を知ることが、ムダのないセルフケアにつながります。

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まとめ:梅雨の不調は「気のせい」じゃない

梅雨の時期の体調不良は、湿度や気圧の変化に伴って自律神経が乱れることが大きな原因です。特別なことではなく、誰にでも起こりうる自然な反応です。だからこそ「気合で乗り切る!」よりも、自分の体と心に向き合うことが大切です。

毎日のちょっとした工夫や心がけの積み重ねが、不調を軽くし、心地よい毎日につながっていきます!

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