水疱瘡(みずぼうそう)とは、「水痘(すいとう)」とも呼ばれるウイルス性の感染症です。原因は「水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)」というウイルスです。
このウイルスに一度感染すると、体の神経節に潜伏し、大人になってから「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」として再び症状が現れることがあります。
水疱瘡は主に子どもがかかりやすい病気ですが、感染力が強く、大人にも感染する感染症です。
水疱瘡は、発疹が出る前に風邪のような前駆症状が現れるのが特徴です。
初期段階では以下のような症状が見られます。
・微熱(おおよそ38度前後)
・全身の倦怠感(だるさ)
・食欲の低下
その後、皮膚に赤い発疹が現れ、時間の経過とともに小さな水ぶくれ(水疱)へと変化していきます。
発疹は通常、顔や胸部・腹部などの体感から出始め、やがて全身へと広がっていくのが一般的です。
水疱瘡の特徴として「様々な段階の発疹が同時に存在する」という点が挙げられます。すなわち、赤い発疹、水疱、そしてかさぶたが混在して見られることが、水疱瘡特有の所見とされています。このような皮膚の症状の出現により、水疱瘡と診断されることが多くなります。
発疹は発症から約5〜7日程度でかさぶたとなり、その後は自然にはがれていきます。
水疱の時期には強いかゆみを伴うことが多く、搔いてしまうことで二次感染や傷跡が残る原因となるため、注意が必要です。
特に乳幼児では、無意識にかいてしまうこともあるため、爪を短く整える、ミトンを使用するなど、適切なケアが重要です。
水疱瘡は、非常に感染力の強いウイルス性感染症です。感染経路は主に以下の3つが知られています。
・飛沫感染
感染者の咳やくしゃみに含まれる飛沫を吸い込むことで感染します。
・空気感染
ウイルスが空気中に長く漂い、それを吸い込むことで感染します。
・接触感染
水疱のなかのウイルスに触れたり、ウイルスがついた手で口や鼻に触れることによっても感染します。
特に注意が必要なのが空気感染で、これはインフルエンザよりも強い感染力を持ちます。同じ空間にいるだけでも感染してしまうことがあるため、集団生活の場では一層注意が必要です。
潜伏期間について
水痘ウイルスに感染してから症状が現れるまでの潜伏期間は10日〜21日(平均14日間)です。
実は、水痘ウイルスは発疹が出る1日〜2日前からすでに感染力があるため、ご本人が気づかないうちに周囲へ感染を広げてしまう可能性があります。
お子さまやご家族の健康を守るためにも、体調の変化に早めに気づき、適切な対応を取ることが大切です。
水疱瘡は、特に子ども同士が集まる環境、例えば保育園・幼稚園・小学校などで、感染が広がりやすい病気です。ウイルスの感染力が非常に強いため、一人が発症すると、集団のなかであっという間に広がってしまうこともあります。
また、感染者と同居しているご家族にも高い確率で感染が及ぶことがあります。
これまでに水疱瘡にかかったことがない兄弟姉妹や、ワクチンを接種していない大人は特に注意です!
さらに水疱瘡にかかると、肺炎や脳炎などの重い合併症を引き起こすリスクがあり、子どもよりも症状が重くなる傾向があります。そのため、子どもだけでなく、ご家族全体での感染予防と早めの対策が大切です。
ワクチン接種
水疱瘡の予防にはワクチン接種が最も効果的です。
日本では、定期予防接種の対象となっており、1歳と3歳の2回接種が推奨されています。
ワクチンを接種することで「水疱瘡への感染を防ぐ」「万が一感染しても、症状を軽く抑える」といった効果が期待できます。
子どもの健康を守るためにも、決められた時期に接種を受けることが大切です。
発症したときの対応
もし「水疱瘡かも?」と思い症状が出たときは、次のように対応しましょう。
①すぐに医療機関に受診しましょう
事前に「水疱瘡の疑いがあります」と伝えると、スムーズに案内してもらえます。
②登園・登校はお休みしましょう
医師の許可が出るまでは、他の子どもへの感染を防ぐためにも自宅で安静に。
通常は、全ての発疹がかさぶたになるまでお休みが必要です。
③かゆみへの対策をしましょう
かきむしると跡が残ったり、二次感染につながることも。
爪を短く切る、医師から処方されたかゆみ止めを使うなど、肌を守る工夫をしましょう。
・一度かかると一生免疫がつくことが多いですが、まれに2回かかることもあります。
水疱瘡に一度かかると、体の中に免疫ができるため、ほとんどの人は二度とかからないと言われています。しかしごくまれに、体の免疫が落ちたときなど、もう一度かかってしまう人がいると言われています。
・大人がかかると、症状が重くなる可能性も
水疱瘡は、子どもよりも大人の方が高熱が出たり、発疹が強くなったりと重症化しやすい病気です。
なかには、肺炎や肝臓の炎症などを起こす人もいて、長く会社を休まなければいけないこともあります。
大人でも、必要に応じて予防接種を受けることが勧められています。
・妊婦さんが感染すると、お腹の赤ちゃんにまで影響が出ることも
妊娠中、特に初期に水疱瘡にかかると、赤ちゃんに障害が出る「先天性水痘症候群」という状態を引き起こす可能性があります。
そのため、妊娠を考えている方や、妊婦さんの周囲の人が感染を防ぐことも大切です。
・治ったと思っても、ウイルスは体のなかに残っています。
水疱瘡のウイルスは、治った後も体の神経のなかにひっそりと潜んでいます。
年齢を重ねたり、体の抵抗力が落ちたりしたとき「帯状疱疹」として再び現れることがあります。
帯状疱疹は、50歳以上の方には、帯状疱疹の予防ワクチンを打つことをお勧めします。
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水疱瘡は、一見すると「子どものかかる軽い病気」と思われがちですが、感染力がとても強く、大人や妊婦さんでは重症化するリスクもあるため注意すべき感染症です。
「知らなかった」「ワクチンを受けていなかった」と後悔しないためにも、正しい知識を持って、予防に繋げることが大切です。
もし、ご自身やお子さんに発熱や発疹などの症状が見られた場合は、なるべく早めに医療機関を受診しましょう。
事前に「水疱瘡の疑いがあります」と伝えておくと、周囲への感染を防ぐうえでも安心です。
毎日を元気に、そして安心して過ごすために小さな心がけを、ぜひ今日から始めましょう!
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