【医師解説】乾燥した冬に注意したい暖房による頭痛とその対策

皆さん、こんにちは。現役内科医の橋本将吉(ハシモトマサヨシ)です。

気がつけばもう11月も残り1日。あっという間に12月に突入します。暖房をガンガンつけないと、寒くて耐えられない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、冬の乾燥が引き起こす頭痛などの体調不良の原因とその対策について、冬の寒さもカバーできるほどの熱い男であるハシモトマサヨシが医学的根拠に基づいて説明していきます!

冬の乾燥は深刻な悩みですよね。乾燥によるトラブルは、様々な健康被害を引き起こします。例えば、頭痛やめまい、皮膚や粘膜の乾燥などの軽度なものから、心筋梗塞や脳梗塞などの命の危険を引き起こす可能性のあるものまで、、、。

ハシモトマサヨシは、冬の乾燥や暖房の使用による頭痛や体調不良から、皆さんの健康を守り、元気な毎日を過ごすことができるように医学的な専門領域から、乾燥対策について徹底的に解説していきます。

乾燥対策を行うことで体の脱水を防ぎ、頭痛などの体の不調を解消して、乾燥知らずな毎日を過ごしましょう!

今回、朝の情報番組「めざましどようび」にて「乾燥頭痛について」解説させていただきました。

改めて、乾燥による頭痛や体調不良の原因と対策について深掘りしていきます!

後半には、乾燥対策する上で最も重要なことをお伝えしているので、お見逃しなく!

では、医学的根拠に基づいて乾燥が頭痛や体調不良を引き起こす理由と対策について解説していきます。

1.冬の乾燥がもたらす健康被害


橋本将吉(ハシモトマサヨシ)は熱い男なので、寒さはカバーできますが、残念ながら乾燥は防ぐことができません。そのため、しっかりと対策をしないと、免疫力が低下して風邪を引いてしまったりするため、徹底して乾燥対策を行っています。医師である橋本将吉(ハシモトマサヨシ)が体調崩すわけにはいかないですからね!

冬の乾燥は、室内外を問わず多くの体調不良を引き起こします。特に湿度が低下した環境では、体の様々な機能が乾燥の影響を受けやすくなります。

乾燥により引き起こされる主な健康上のトラブルを下記にまとめました。皆さんに当てはまるものがあるかチェックしてみてください。

乾燥が引き起こす主な体調不良

頭痛や倦怠感乾燥は頭痛や体全体の倦怠感を引き起こす要因ともなります。
喉や鼻の粘膜が乾燥乾燥した空気は喉や鼻の粘膜を刺激し、バリア機能を低下させます。この結果、ウイルスや細菌が侵入しやすくなり、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。
肌荒れやかゆみ冬の乾燥した空気は肌の水分を奪い、肌荒れやかゆみを引き起こします。特に敏感肌の人は湿度が低い環境に長時間さらされると、症状が悪化しやすいです。
目の乾燥(ドライアイ)目の表面を保護する涙液が乾燥により蒸発しやすくなり、目の痛みや異物感、視力の低下を感じることがあります。
気道への影響乾燥した空気は気管支を刺激し、喘息や気管支炎の症状を悪化させることがあります。特に小児や高齢者は注意が必要です。
脱水症状脱水が重度になると、循環血液量の減少に伴う心筋梗塞や脳梗塞のリスクがあります。

いかがでしょうか。

乾燥が健康に及ぼす影響をご理解いただけたかと思います。

この季節は特に、インフルエンザなどの感染症が流行する季節です。乾燥により免疫が低下することで、風邪やインフルエンザにかかり体調が崩れてしまう危険性があります。免疫力の低下は、風邪にかかりやすくなるだけではなく、疲れを感じやすくなったり、肌荒れなどの肌トラブルも引き起こし、心も体も不健康になってしまいます。

ハシモトマサヨシは、皆さんが乾燥から身を守り、季節問わず強靭な体をつくって欲しいと思っています。そのためには、乾燥による健康への影響について、医学的なメカニズムを理解していただくことが大切です。

特に、乾燥による頭痛で悩んでいる方が非常に多いため、その医学的メカニズムについて解説していきます。

乾燥を軽視せず、対策をしっかり行いましょう!

2.乾燥により頭痛が起きる医学的メカニズム


乾燥が原因で頭痛が引き起こされることは珍しくありません。橋本将吉(ハシモトマサヨシ)は、日頃は現役医師として活動しています。そのため、クリニックや訪問診療で診察をしていると、冬は特に頭痛で悩まれる方が沢山いらっしゃいます。

その背景には、医学的に解明された複数のメカニズムが関与しています。

乾燥により頭痛が引き起こされる要因を表にまとめました。一緒に見ていきましょう。

乾燥が頭痛を引き起こす主な要因

血管の収縮乾燥による水分不足が原因で、体内の酸素供給が不十分になることがあります。この結果、脳の血管が収縮し、緊張型頭痛が発生します。
脱水症状冬でも乾燥による水分蒸発が増えるため、体内の水分が不足しやすくなります。軽度の脱水症状でも頭痛が誘発されることがあります。
粘膜の炎症乾燥で鼻や喉の粘膜が炎症を起こすと、副鼻腔が詰まり、圧迫感や頭痛を引き起こす可能性があります。
自律神経の乱れ乾燥環境は体にストレスを与え、自律神経のバランスが乱れることがあります。この影響で片頭痛や緊張型頭痛が悪化することがあります。

乾燥で脱水!?って思いませんか?

脱水症状は、夏の猛暑時や水分を摂取せずに炎天下の中で長時間活動した時に発症するものだと思われている方が多いと思います。

実際は、乾燥でも脱水症状を引き起こす可能性があります。

では、脱水とはどのようなことを意味するのか、医学的に説明します。

脱水とは、体内の水分量が不足した状態を指します。水分そのものの欠乏だけでなく、ナトリウムやカリウムのバランスも崩れているのがポイントです。それによって、高張性脱水、低張性脱水、等張性脱水に分類されます。

「橋本将吉(ハシモトマサヨシ)先生、段々難しくなってきました。もっと簡単にお願いします!」

難しいですよね!この辺りは難しいので、頭のめちゃめちゃ端っこに入れておいてくれるだけで十分です!

では脱水症状はどのように判断されるのかといいますと、皮膚や口腔内の乾燥などの身体診察や血液検査、尿検査などから判断します。

これからの季節は毎日暖房を使用するかと思います。暖房は、室内の温度を上げてくれますが、その代わりに湿度を低下させるため、空気が乾燥します。暖房に伴う脱水は高張性脱水の一つで、症状としては、軽度であれば、喉の渇き、皮膚や粘膜の乾燥、尿量の減少、頭痛やめまい、倦怠感や疲労感などの症状でおさまりますが、脱水が重度になると、循環血液量の減少に伴う心筋梗塞や脳梗塞のリスクがあります。

暖房を使用する冬に、脱水状態になってしまうのは、空気の乾燥以外にも、水分摂取量が少なかったり、汗が蒸発してしまうなどの要因が重なることに起因します。

説明の通り、冬の乾燥による脱水は、気が付きにくいため「隠れ脱水症」とも言えるのではないでしょうか。

「橋本将吉(ハシモトマサヨシ)先生!乾燥がこんなに危険なんて思わなかった!これからの季節、暖房をつけないなんて無理だけど、乾燥するのもイヤだ!どうしたらいいの?」

そうですよね、冬に向けて本格的に寒くなる中で、暖房をつけない選択肢はありません。

では、暖房を使用した状態で乾燥を防ぐためには、どのような対策があるのか、現役医師である橋本将吉(ハシモトマサヨシ)が説明していきます!

3.乾燥を予防するための対策


乾燥による頭痛や体調不良を防ぐには、日常的な工夫が必要不可欠です。ハシモトマサヨシが、医学的観点から見て効果的な乾燥対策をご紹介します!

乾燥による頭痛などで悩んでいる皆さん、健康のためにぜひ実践してください!

効果的な乾燥対策

湿度を管理する加湿器を使用して室内の湿度を50~60%に保つことが理想的です。加湿器がない場合は、濡れタオルを干したり、観葉植物を置いたりする方法も有効です。
水分をこまめに補給する乾燥した空気の中では体が水分を失いやすくなります。1日1.5〜2リットルの水を意識して飲むようにしましょう。
暖房器具の選び方を工夫するエアコンの使用を控えめにし、代わりに加湿機能付きの暖房器具やオイルヒーターを活用することで、乾燥を抑えることができます。
1日3回食事をとる1日一人あたりに必要な水分量が2〜2.5リットルとして、食事からは1~1.5リットルの水分がとれます。
カフェインやアルコールの摂取を控えるカフェインの利尿作用によって一時的に尿量が増え、脱水症状を引き起こす可能性があります。そのため、カフェインやアルコールの量を控えることで、脱水を予防し、乾燥を防ぎます。

皆さんのライフスタイルや乾燥に対する悩みによって、取るべき対策は異なるかと思います。

皆さんに適した対策を取ることで 、乾燥による頭痛や体調不良のリスクを軽減することができるため、簡単にできる対策から実践していきましょう!

また、自分で尿を観察することも乾燥による体調の変化に気づくポイントです。毎日排泄されるものなので、健康状態を簡単に確認する手段の一つです。尿が濃くなっていないか、匂いがきつくないか、回数が少なすぎないか(平均5〜7回/1日あたり)確認してみてください。

4.【重要】ハシモトマサヨシが伝えたい乾燥対策とそのメリット


冬の乾燥が健康に及ぼす影響について理解が深まったかと思います。

ここでとっても重要なことをお話します。

それは、冬の乾燥や暖房の使用で引き起こされる頭痛や体調不良は、ほんの少しの工夫で改善・予防ができるということです。

乾燥した冬でも健康的に過ごせるよう、今回ご紹介した対策をぜひ実践してみてください。

ハシモトマサヨシは医学的に安全に実施できる乾燥対策をご紹介しています。特に、湿度管理と水分補給は誰でも簡単に始められる効果的な対策です。

体調管理は、乾燥した冬を快適に過ごす鍵です!現役内科医である橋本将吉(ハシモトマサヨシ)が医学的根拠に基づいて発信している乾燥対策が、皆さんの健康的な生活をサポートできたら嬉しいです!